2022 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular mechanisms underlying homeostasis of artiuclar joint
Project/Area Number |
20H03799
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
齋藤 琢 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (30456107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山神 良太 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00722191)
森 大典 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (60835354)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 関節恒常性 / 滑膜 / 軟骨 / 関節運動 / 変形性関節症 |
Outline of Annual Research Achievements |
関節運動は関節の機能維持に重要であり、廃用関節では関節は拘縮し、軟骨は変性する。本研究では、廃用関節で関節変性が起きるメカニズムを検証した。 まず、生後8週の野生型マウスに対して尾部懸垂および膝関節固定を行い、膝関節から力学的刺激を消失させたMinimized mechanical stress (MMS)モデルを作成し、経時的に組織学的評価を行った。またbulk RNA-seqでの遺伝子発現をもとにIngenuity Pathway Analysis (IPA)を用いて滑膜-軟骨間のcross-talkを解析した。続いてcontrolおよびMMSモデル滑膜でscRNA-seqを行い、2群の滑膜間の細胞組成および細胞動態の詳細な検討を行った。 MMSモデルでは2週で滑膜変性が起こり、6週で軟骨変性が生じた。2週の時点で非荷重のまま関節固定を解除すると、滑膜は正常に近い状態に戻り、軟骨の変性も抑えられた。MMSモデル軟骨の遺伝子発現データをもとにIPAによって軟骨変性の上流因子を探索すると、Spp1やIL-1βなど、MMSモデル滑膜で実際に発現が増加している液性因子が検出された。滑膜のscRNA-seqでは、滑膜線維芽細胞およびマクロファージの中で力学的ストレス消失に応答して新規クラスターが出現し、これらが軟骨変性を促す液性因子を強く発現していた。また、蛍光多重免疫染色を用いて滑膜変化を経時的に追うと、MMSモデルでは早期にマクロファージが増殖し、その後線維芽細胞が増殖、活性化した。関節内にClodronate liposomeを投与し、マクロファージを枯渇すると、線維芽細胞の活性化および軟骨変性は抑制された。 廃用関節ではまず滑膜の炎症性マクロファージが増殖し、それらが線維芽細胞を増殖、活性化させることで、軟骨変性を引き起こした。また、関節運動はこれらの変化を抑制した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)