2021 Fiscal Year Annual Research Report
Genetic and pathophysiologic background of amniotic fluid embolism: In search of new intervention
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20H03823
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
伊東 宏晃 浜松医科大学, 医学部, 教授 (70263085)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 千津子 浜松医科大学, 医学部附属病院, 特任講師 (20397425)
鈴木 一有 浜松医科大学, 医学部, 特任准教授 (50456571)
秦 健一郎 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 周産期病態研究部, 部長 (60360335)
幸村 友季子 浜松医科大学, 医学部附属病院, 診療助教 (80537415)
田村 直顕 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (90402370)
内田 季之 浜松医科大学, 医学部附属病院, 准教授 (90570234)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 羊水塞栓症 / 母体死亡 / 遺伝子 / アナフィラクトイド反応 / 心肺虚脱 / 凝固異常 / 子宮型羊水塞栓症 / 全身型羊水塞栓症 |
Outline of Annual Research Achievements |
羊水塞栓症は日本における妊産婦死亡の最大の原因である。浜松医科大学は2003年より日本産婦人科医会の委託事業として「羊水塞栓症血清診断事業」を行っており、全国から送られてくる血液検体、子宮組織、肺組織を検討し、胎便成分に特異的な物質である亜鉛コプロポルフィリンの測定など羊水塞栓症の診断に寄与すると共に、病態の解明を目指した検討を行ってきた。子宮組織が入手可能であった症例の病理学的な検討から、肥満細胞の脱顆粒、活性化補体C5aの強い染色性、マクロファージならび好中球の浸潤を見いだし、急激かつ激烈な「アナフィラクトイド反応」による炎症と浮腫をきたすPostpartum Acute Myometritis(PAM)という概念を提唱し、羊水塞栓症で頻繁に認められる難治性の子宮弛緩ならびに制御困難な後産期出血を来す背景因子の一つとして提唱してきた。 特定の遺伝的背景をもった妊婦は羊水塞栓症を発症するハイリスク群であるという仮説を想定し、全身型羊水塞栓症の死亡例20症例および子宮型の羊水塞栓症70症例のパラフィン切片からDNAの抽出を行い、クオリティチェックを行いながらゲノムライブラリーを作成中である。今後次世代シークエンサーによる全ゲノムの解析を行う。 全身型の羊水塞栓症の病態は子宮と肺に限定された「臓器特異的なアナフィラクトイド反応」であるとの仮説を想定し、剖検組織(子宮、肺、心臓、肝臓、腎臓)のパラフィン切片が入手可能であった全身型羊水塞栓症の死亡例20症例について、各臓器の肥満細胞の脱顆粒、活性化補体C5aの強い染色性、マクロファージならび好中球の浸潤などを免疫組織学的な検討を進める
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
全身型羊水塞栓症20症例、子宮型羊水塞栓症40例のパラフィン切片からのDNA抽出を行い全ゲノム回生は終了した。現在、成育医療センターの妊婦の全ゲノムデーターならびに東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo)の全ゲノム遺伝子データベースと比較して、羊水塞栓症症例に特異的な遺伝子変異の候補の特定作業を行っている。
全身型の羊水塞栓症で死亡した褥婦、剖検組織において子宮、心臓、肺のみにおいて肥満細胞の脱顆粒、活性化補体C5aの強い染色性、マクロファージならび好中球の浸潤が生じ、肝臓、腎臓、副腎など他の臓器では認められないことが明らかとなった。全身型羊水塞栓症は臓器特異的なアナフィラクトイド反応であるとの論文投稿を準備している。
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Strategy for Future Research Activity |
羊水塞栓症症例に特異的な遺伝子変異の候補の特定作業を行っている。同定した候補遺伝子変異を培養肥満細胞(LAD2)細胞に遺伝子導入して、ヒスタミン放出作用への影響を検討する予定である。
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Research Products
(19 results)
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[Journal Article] Placental pathology predicts infantile neurodevelopment2022
Author(s)
Ueda Megumi、Tsuchiya Kenji J.、Yaguchi Chizuko、Furuta-Isomura Naomi、Horikoshi Yoshimasa、Matsumoto Masako、Suzuki Misako、Oda Tomoaki、Kawai Kenta、Itoh Toshiya、Matsuya Madoka、Narumi Megumi、Kohmura-Kobayashi Yukiko、Tamura Naoaki、Uchida Toshiyuki、Itoh Hiroaki
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Journal Title
Scientific Reports
Volume: 12
Pages: 2578
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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