2021 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the mechanism of whole eye development and its reproduction in vitro by regulating scaffold environment using pluripotent stem cells
Project/Area Number |
20H03842
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
林 竜平 大阪大学, 大学院医学系研究科, 寄附講座教授 (70535278)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関口 清俊 大阪大学, 蛋白質研究所, 寄附研究部門教授 (50187845)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 多能性幹細胞 / オルガノイド / 角膜 / YAP / 涙腺 / iPS細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度においては、これまでに得たYAP/TAZ経路に関する実験結果に基づき、眼オルガノイド発生に及ぼすYAP/TAZ経路の活性化の影響および3次元オルガノイドモデルの作製実験を実施した。ヒト多能性幹細胞より作製した眼オルガノイドを用いてその初期発生機序におけるYAP/TAZ経路の関与について、YAPの免疫染色や遺伝子発現解析等により調べた。その結果、眼オルガノイドコロニーに中央部の大部分ではYAPは核外に存在し、逆に周辺部では核内に存在していた。またコロニーの中央部、中間、周辺部を機械的に分離し、各領域における遺伝子発現を調べたところ、中央部では神経分化マーカーが、周辺部では上皮系マーカーが強く発現していたことから、YAP経路の活性化と神経・上皮分化の関係性が示唆された。また各領域におけるRNA-seqによる網羅的な遺伝子発現解析により、YAP経路の活性化と相関が見られる既知下流遺伝子を選定し、YAP活性化を標識可能なノックインiPS細胞の樹立を開始した。また3次元オルガノイドモデルとして、ヒトiPS細胞から涙腺様オルガノイドを作製可能であることを示した。免疫染色やタイムラプス顕微鏡観察により、本涙腺様オルガノイド形成においては、まず比較的均質なスフェロイドから外部に細胞が突出し(budding)、導管様構造が形成され、その先端がさらに分岐することにより腺房様細胞に分化すると考えられた。さらにこの形成機構について詳細に調べたとこ、転写因子のBARX2が初期buddingに重要であり、そのノックダウンによりオルガノイド形成は著しく抑制されることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍により研究材料の入手が困難になり、一部の実験に支障を生じたが、代替品購入や予算繰り越しなど弾力的な対応を行うことで、全体的にはほぼ予定通り研究は進捗した。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きオルガノイド形成機構の解明のため、2次元眼オルガノイドおよび3次元オルガノイドを細胞モデルとして研究を進める。特に低分子化合部やsiRNAなどシグナル伝達に直接的に介入することで、特定の細胞系譜への分化促進が可能か否かについて検証を行う。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] PAX6-positive microglia evolve locally in hiPSC-derived ocular organoids.2021
Author(s)
Shiraki N, Maruyama K, Hayashi R, Oguchi A, Murakawa Y, Katayama T, Takigawa T, Sakimoto S, Quantock AJ, Tsujikawa M, Nishida K.
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Journal Title
Stem Cell Rep.
Volume: 17(2)
Pages: 221-230
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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