2021 Fiscal Year Annual Research Report
Scarless wound healing by regulation of actin cytoskeleton
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20H03848
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
久保 盾貴 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00362707)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松崎 伸介 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 教授 (60403193)
河合 建一郎 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (80423177)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 細胞骨格 / Rhoファミリー低分子量Gタンパク質 |
Outline of Annual Research Achievements |
6人より採取したケロイドから、ケロイド由来ヒト皮膚線維芽細胞の培養を行った。そして、購入した正常ヒト皮膚線維芽細胞および6検体より採取したケロイド由来ヒト皮膚線維芽細胞に対して、アポトーシスを誘導する実験を行った。アポトーシス誘導試薬として、ツニカマイシン、サプシガルジン、過酸化水素ではうまくアポトーシスを誘導できなかったため、シクロヘキシミドを用いた。条件設定のため、正常線維芽細胞に濃度を0、0.1、0.5、1、2.5、5、10、100μg/mlでそれぞれ培地に添加し、LDH assayを行ったところ、100μg/mlで24時間後に細胞死が誘導されていた。そのため、現在ウエスタンブロットでCaspase3、Bax、Bcl2について発現を確認し、線維芽細胞に対して適切なアポトーシスを誘導できる試薬濃度および時間について検討を行っている。 また、アポトーシスではRhoA/ROCK/LIM kinse2の関与が報告されていることから、皮膚線維芽細胞に導入する目的でLIM kinse2のconstitutive activeおよびdominant negative変異体を発現させるべくアデノ随伴ウイルスの作成を行った。そして、効率よく皮膚線維芽細胞に導入さることが確認できた。LIM kinse2のconstitutive active変異体を導入すると線維芽細胞の分化が促進されることを発見し、機械的伸展刺激の実験系においては、分化がそれ以上進んで行かないことを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症により、断続的に実験をできなかった期間があった。また、皮膚線維芽細胞のアポトーシスの至適条件を設定するのに時間を要しているのと、アデノ随伴ウイルス作成に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
作成したアデノ随伴ウイルスを用いて実験を進め、ケロイドのアポトーシス機構の一端を解明する予定である。
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