2022 Fiscal Year Annual Research Report
有床義歯補綴における臨床と教育のデジタルトランスフォーメーション
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20H03875
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
水口 俊介 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (30219688)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若林 則幸 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (00270918)
金澤 学 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (80431922)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | CAD/CAM / デジタル / 全部床義歯 / 部分床義歯 / 教育 / 臨床研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度より継続して行っている,デジタル全部床義歯を使用する患者に対してのフォローアップは今年度も実施した.いずれも良好な経過をたどっており,患者満足度も維持されていた.また,本研究で用いているデジタル全部床義歯製作方法について,人工歯の位置精度検証を行い国際科学誌Journal of prosthetic dentistryにて論文発表を行った. デジタル部分床義歯については,フルデジタルでの製作を行うことに成功していたが,より精度を向上させるために,メタルフレームワークの固定構造やオフセット値などの検証を行った.また実際の臨床に即した対応を行う必要があることから,欠損歯数が増えた症例についての切削加工を行い,最適な加工パスについての検討を行った.固定構造の検証に関しては,国際学会にて学会発表を行った. 2022年度の教育については,昨年度に引き続き,歯学部4年生への全部床義歯の基礎実習でのデジタル実習プログラムを継続した.本年度も各自のPC端末等で実習を行ってもらいながらも,リアルタイムで同じ画面を共有しライターが指導をすることができるように行った.また,人工歯排列実習に当たっては,先にデジタルの排列の学習を行ってから従来法の排列を行う群と,従来法の排列を行ってからデジタル排列実習を行う群に分かれるような実習スケジュールを組み,デジタル実習の教育効果についても検討を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
部分床義歯製作におけるフルデジタル化は前年度に達成し,さらに精度よく,また種々の症例に対応できるような加工に関する研究を継続している。 また教育においては歯学部4年生へのデジタル排列実習を継続して行っていることから,研究はおおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
全部床義歯教育におけるデジタル排列実習では一定の効果が明らかになっているため,引き続いて部分床義歯教育におけるデジタル化を進めていく.そしてデジタルでの実習が,従来の実習と比較してどのような教育効果の違いがあるかについても引き続き検討を行う予定である.
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