2020 Fiscal Year Annual Research Report
移植骨の骨細胞ネットワーク再構築と骨質に着目した自家骨移植の至適条件探索
Project/Area Number |
20H03876
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
魚島 勝美 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50213400)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加来 賢 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (30547542)
長澤 麻沙子 新潟大学, 医歯学系, 助教 (40612239)
秋葉 陽介 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (70547512)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 骨移植 / 骨細胞ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
インプラント適用や補綴装置適用の際に当該部位の骨が不足する場合、比較的簡便であること、コストが低いことなどの理由で、臨床的には口腔内からの最小限の骨採取で骨増生に一定の効果がある自家骨移植が現在広く行われている。本研究の目的は、従来まったく着目されていない、移植骨の骨細胞ネットワークの状態と移植骨の生着および長期予後との関係を見出すことである。そのためには、実験動物を用いて適切な実験モデルを構築することが重要で、初年度はこのモデル構築に焦点を当てることとした。当初マウスを用いて骨移植実験を行う想定だったが、これまでに他の実験系で骨移植モデルを構築済みのラットを用いてパイロット実験を行った。観察期間は1週、2週、4週とし、骨移植条件は頭蓋骨を頭蓋骨へ、大腿骨緻密骨をブロックで頭蓋骨へ、とした。脱灰組織薄切標本を作製してH-E染色を施し、光学顕微鏡下に観察した。その結果、移植骨の移動が問題となる可能性を見出したため、移植骨の固定方法を模索し、移植骨の移動を最小限に抑えて、移植骨と母骨の間隙に良好な骨形成が起こることを確認した。これにより本研究の目的に合致した実験方法は構築できたが、今後のタンパク発現、遺伝子発現の検索をするにあたって、マウスを用いた方が分析の選択肢が増えると考えられることから、ラットで行った方法がマウスでも同様に効果的であるか否かを検証する必要があったが、COVID19による影響で、実験が中断した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID19感染拡大の影響から、実験を補助する予定の大学院生の活動が制限されたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後早急に実験動物数を増やし、観察期間も複数増やすことにより、骨細胞ネットワーク再構築の観察が可能となる実験条件を見出す。
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