2021 Fiscal Year Annual Research Report
骨発生・骨修復におけるエピゲノムダイナミクスの比較解析と骨再生への応用
Project/Area Number |
20H03885
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
北條 宏徳 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (80788422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大庭 伸介 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (20466733)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 骨修復 / 細胞系譜 / 一細胞解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、これまでに最適化した条件(骨欠損サイズ・標識に用いる遺伝子改変マウス:Sox9-CreERT2)において、骨欠損モデルを作製後、一定期間経過後の骨修復部位において細胞を単離し、一細胞RNA-seq解析 (scRNA-seq)を行った。骨修復部位周辺の組織を顕微鏡下で採取後、酵素処理により組織中の細胞を回収した。scRNA-seq解析には10x Genomics社のChromium解析プラットホームを用いた。一細胞ごとに異なる分子バーコード含有ビーズと液滴をマイクロ流路において反応させることで、各細胞に異なる分子バーコードを付加した後、逆転写酵素によりcDNAを合成し、さらにcDNAを増幅しライブラリーを作製した。バイオアナライザーにてライブラリーのサイズを確認した後、次世代シーケンサーを用いたシークエンスを行った。得られたシークエンスデータは東京大学医科学研究所スーパーコンピューターShirokaneを用いて解析した。Cell Rangerソフトウェアを用いてマウスリファレンスゲノムmm10へマッピングした後、Seuratを用いてさらなる解析を行った。正規化、クラスタリングおよび2D可視化解析を行った後、得られた各クラスターのアノテーションを行った。さらにMonocle 3パッケージを用いて、pseudo time(偽時系列)解析により、骨格系前駆細胞から成熟骨芽細胞までの各細胞データセットを連続的に配置することで、骨修復におけるダイナミックな遺伝子発現変化を解析した。その結果、骨修復過程において、骨格系前駆細胞は、成熟骨芽細胞への細胞系譜と、脂肪細胞前駆細胞への細胞系譜の2方向性を有することが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り一細胞解析を行い、有望な結果が得られつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定より、今後、シグナルー受容体解析により骨修復に寄与するシグナル因子の同定を進める。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Control of osteocyte dendrite formation by Sp7 and its target gene osteocrin2021
Author(s)
Wang JS, Kamath T, Mazur CM, Mirzamohammadi F, Rotter D, Hojo H, Castro CD, Tokavanich N, Patel R, Govea N, Enishi T, Wu Y, da Silva Martins J, Bruce M, Brooks DJ, Bouxsein ML, Tokarz D, Lin CP, Abdul A, Macosko EZ, Fiscaletti M, Munns CF, Ryder P, Kost-Alimova M, Byrne P, Cimini B, Fujiwara M, Kronenberg HM, Wein MN.
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Journal Title
Nature Communications
Volume: 12
Pages: 6271
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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