2020 Fiscal Year Annual Research Report
DPCデータと検査データの統合データベースを用いた医療サービスの有効性と質の評価
Project/Area Number |
20H03907
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
康永 秀生 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (90361485)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀口 裕正 独立行政法人国立病院機構本部(総合研究センター), 診療情報分析部, 副部長 (50401104)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | リアルワールドデータ |
Outline of Annual Research Achievements |
全国約1000 病院のDPCデータを収集し、DPCデータ単独で可能な臨床研究を実施した。 また、そのうち国立病院機構に属する約20病院のオーダーリング・システムからデータを収集し、独立病院機構内で、DPCの様式1・EFファイルデータに加えて血液検査などの検査データも加えたデータベースの基盤を新たに構築した。医療情報の蓄積・管理の標準的な仕様であるSS-MIX2 を用いて、オーダーリング・システムから得られた電子的な検査値データ情報を標準的な形式で蓄積・管理し、多施設の統合データベースの基盤を構築した。 また、電子カルテデータをgold standardとするバリデーション研究も実施した。 例として、2016年4月から2018年3月の間に胃癌、結腸直腸癌、または肝臓癌の手術を受けた入院患者を遡及的に特定し、術後感染症を特定するためにチャートレビューを実施したた。ブートストラップ分析を使用して、日常的に収集された診断および処置データから独立変数を選択し、結果を予測する多変数ロジスティック回帰モデルを作成した。3つの変数が予測因子として特定された:入院後に発生する合併症として記録された感染症の診断、静脈内抗生物質の追加、および細菌顕微鏡検査または培養試験。予測モデルのc統計量は0.899、疑似R2は0.399であった。バリデーション研究から派生して、アウトカムを予測する変数選択・モデル作成を行い、今後のDPC研究に役立つ結果が得られた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データベースのバリデーション研究は終了し、さらにデータベースを用いたアウトカム研究を予定通り進めている。
|
Strategy for Future Research Activity |
さらに複数のクリニカルクエスチョンについて、DPCデータ単独で可能な臨床研究を実施する。また、DPCの様式1・EFファイルデータに加えて血液検査などの検査データも加えたデータベースの基盤を活用し、新たなクリニカル・クエスチョンを解明する研究を実施する。
|
Research Products
(5 results)