2020 Fiscal Year Annual Research Report
エピゲノム・メタゲノム交互作用解析による学童期の健康に与える影響の解明
Project/Area Number |
20H03928
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
三宅 邦夫 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (60550712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 和樹 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (80423838)
山縣 然太朗 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10210337)
篠原 亮次 山梨大学, 大学院総合研究部, 特任教授 (00633116)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 出生コホート / エピゲノム / メタゲノム / DOHaD |
Outline of Annual Research Achievements |
胎児期や乳幼児期の環境要因が成長後の健康、疾患リスクにつながるというDOHaD(Developmental Origins of Health and Disease)説が提唱されており、近年エピゲノム(DNAメチル化)との関連が考えられている。しかし、ヒトの出生までに起こったDNAメチル化が学童期まで維持されるのか、そしてメチル化がアウトカムに影響するのか、また出生後の環境要因はどう影響するのか、という点は明らかになっていない。本研究の目的は、出生コホート研究から胎児期から幼児期の環境要因が学童期の健康リスク(特に肥満・やせ、アレルギー、神経発達)に及ぼす影響について、エピゲノムおよび腸内細菌メタゲノムの両面からアプローチし、これまでにない新たな視点からDOHaD分子メカニズムを明らかにすることである。 今年度の前半は新型コロナウイルスの影響で対面調査を中止したが7月から調査を再開し、今年度までに母子各1000検体のDNAを抽出し、850検体の糞便を回収、保存している。一塩基多型(SNPs)解析候補として代謝や疾患関連遺伝子を96SNPs選定し、条件検討を行った。DNAメチル化解析については多検体を解析できる次世代シークエンサーを用いたバイサルファイトシークエンス法の条件検討を行い、手法を確立した。また疫学解析から出生前の母親の喫煙状況と子供の喘息リスクの関連、妊娠初期の低タンパク質が子供の発達に与える影響について統計解析を行い、今後ゲノム、エピゲノム、メタゲノムとの関連解析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響で4月から7月までの対面調査が中止となったため、解析対象者が減少した。また解析試薬の手配が困難になったことから、当初の研究計画からやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに抽出したDNAを用いてSNPs解析を行う。 糞便検体からDNAを抽出し、メタゲノム解析を行う。 対面調査による検診、生体試料の収集を推進する。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Association of aberrant ASNS imprinting with asparaginase sensitivity and chromosomal abnormality in childhood BCP-ALL2020
Author(s)
Watanabe A, Miyake K, Nordlund J, Syvanen AC, van der Weyden L, Honda H, Yamasaki N, Nagamachi A, Inaba T, Ikawa T, Urayama KY, Kiyokawa N, Ohara A, Kimura S, Kubota Y, Takita J, Goto H, Sakaguchi K, Minegishi M, Iwamoto S, Shinohara T, Kagami K, Abe M, Akahane K, Goi K, Sugita K, Inukai T.
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Journal Title
Blood
Volume: 136(20)
Pages: 2319-2333
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] All-cause and cardiovascular disease mortality in underweight patients with diabetic nephropathy: BioBank Japan cohort2020
Author(s)
Yokomichi H, Mochizuki M, Hirata M, Nagai A, Kojima R, Horiuchi S, Ooka T, Akiyama Y, Shinohara R, Miyake K; BioBank Japan Project, Yamagata Z.
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Journal Title
J Diabetes Investig.
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 白血病細胞のASNS遺伝子のメチル化解析におけるHPLC法の有用性2020
Author(s)
渡邊 敦, 三宅 邦夫, 篠原 珠緒, 原間 大輔, 笠井 慎, 村上 寧, 赤羽弘資, 合井 久美子,山田 有理子, 砂村 栄一郎, 與谷 卓也, 犬飼 岳史
Organizer
第123回日本小児科学会学術集会
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