2021 Fiscal Year Annual Research Report
移動情報を利用したインフルエンザ等の流行因子の解明-数理・統計・疫学モデル
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20H03940
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
水本 憲治 京都大学, 総合生存学館, 准教授 (90730218)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 感染症疫学 / 数理モデル / 統計モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染症流行により、2020年以降、感染症流行動態・ヒトの移動の大幅な変化がみられ、インフルエンザ及びRSウイルス感染症本研究計画に影響を与えた。新型コロナウイルス感染症流行も、本研究の主たる対象としているインフルエンザ・RSウイルス感染症と同じく、呼吸器感染症であり、研究者は感染症疫学の専門家でもあることから、こちらも対象にして、データ解析を実施し、国際学術誌に10編以上報告をしてきた。
本研究対象期間の主な研究実績としては、新型コロナウイルス感染症を対象に、公衆衛生的インパクトを測る重要な指標の一つである、致死率について、数理モデルを用い、時間遅れを調整し、性別・年齢群別に遅延調整済み症例致死率を推定した。また、検査率が低い国では、報告データの信頼性が低いことから、ラテンアメリカでCOVID-19の検査率が最も高い国であるチリを対象にした。2020年8月31日時点で、時間遅延調整された症例致死率(CFR)の推定値は、男性で4.16%[95%信頼区間(CrI):4.09-4.24%]、女性で3.26%(95%CrI:3.19-3.34%)で、全体の推定値は3.72%(95%CrI:3.67-3.78%)となったが、80歳以上の高齢者の調整後CFRは、男性56.82%(95%CrI:55.25-58.34%)、女性41.10%(95%CrI:40.02-42.26%)となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症流行により、個人・集団レベルでの感染症対策が行われ、インフルエンザ及びRSウイルス感染症報告数が激減する等、解析の対象となる時系列データについて、大きな変化を受けた。また、特に集団レベルでの感染症対策について、都道府県別で実施されるようになったことで、解析にかなりの時間をとるようになったことが影響している。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症流行期間前や、全国レベルではなく県レベルに焦点を当て、解析を試みる。
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