2021 Fiscal Year Annual Research Report
症例対照研究デザインによる先天性消化管閉鎖の予防に係る生活・環境因子の同定
Project/Area Number |
20H03946
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
西脇 祐司 東邦大学, 医学部, 教授 (40237764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 達夫 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (60170130)
道川 武紘 東邦大学, 医学部, 講師 (80594853)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 生活環境 / 消化管閉鎖 / 鎖肛 / 症例対照研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、「先天性消化管閉鎖は一次予防できるのか」という学術的問いに答えるため、症例対照研究デザインを用いて消化管閉鎖、とくに今回は直腸肛門奇形、の予防につながる可能性のある生活・環境因子を明らかにすることを目的とした症例対照研究である。2年目になる2021年度は、引き続き参加者登録を進めた。 症例群として、小児外科専門医による直腸肛門奇形研究会の会員施設で直腸肛門奇形根治術を受ける子と母をリクルートした。ただ、COVID禍において妊娠数が減少している傾向にあるようで、また小児外科手術の制限もあり思うように症例群へのアプローチができず20名の登録に留まった。 対照群としては人口の多い都市にある産科施設のご協力を得て明らかな先天性疾患のない子と母をリクルートした。全国を網羅するように日本の7地域から16施設(北海道地方1施設、東北地方1施設、関東地方6施設(うち東京3施設)、中部地方1施設、近畿地方3施設、中国四国地方2施設、九州地方2施設)の支援を得て、予定していた600名を越える819名 の産婦の協力を得ることが出来た。 今年度も多くの学会がオンライン開催されていたので、関連する学会に参加し、最新の情報を把握するよう努めた。また、本学医学部倫理委員会にて承認を得ている研究期間が年度末(2022年3月)であったため、研究期間の変更申請を行い来年度以降の継続実施について承認が得られた(研究課題番号A21096-A18126)。引き続き、症例および対照の登録を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
産科施設における対照群の参加登録は極めて順調に進み、北海道から九州まで7地方を網羅する16施設において合計1,427名の産婦の協力を得ることが出来た。ただ、COVID禍において、とくに慎重にならざる得ない小児外科(新生児外科)臨床現場における症例群のリクルートは遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
COVIDが落ち着かない状況ではあるが、今年度も小児外科、産科の先生方と良好な関係を保ち、とくに症例(年間150名)の登録に注力する。また、回収した質問票を電子データ化し、統計解析を行い消化管閉鎖の予防につながる可能性のある生活・環境因子の探索も進めて、学会発表したり、論文にまとめていく
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