2023 Fiscal Year Annual Research Report
高温な気候曝露の循環器系疾患リスク評価とAIを利用した予測手法の構築
Project/Area Number |
20H03949
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
大橋 唯太 岡山理科大学, 生物地球学部, 教授 (80388917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀卦川 幸浩 明星大学, 理工学部, 教授 (20409519)
井原 智彦 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (30392591)
高根 雄也 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (80711952)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 急性循環器疾患 / 呼吸器疾患 / 気象・気候 / 発症・死亡リスク / 機械学習モデル / 数値気象モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)AI(機械学習)を利用した疾患発症・死亡リスクの評価と将来予測 井原:東京23区、名古屋市、大阪市を対象に、循環器・呼吸器系疾患の各種疾患の発症リスクを、気象要素と大気汚染濃度によってどのAI(機械学習)が高い精度で予測できるか検討した。その結果、疾患の種類によって予測精度の高いAIの種類も異なってくることがわかった。大橋:東京23区を対象に、AIによって過去(2009~2019年の7・8月)の毎日の気象条件と循環器系疾患(心疾患と脳血管疾患)の死亡リスクの関係を学習させたあと、2045~2055年の将来気候シナリオ下での死亡リスクの変化を予測した。このうち特に夏の気温上昇によって死亡リスクが増加する心疾患は、2045~2055年には29~35%(95~99%ile)増加する可能性が示唆された。 (2)都市気象モデルの精度検証と改良 亀卦川:都市気象モデルの夏の室内熱環境の計算精度を実測値と比較し、検証をおこなった。その結果、モデルで計算された室内温度は過大評価される傾向があることがわかり、室内換気や建物壁体物性値などの設定パラメータを現実に近い値に設定しなおす必要性がわかった。高根:都市気象モデルの室内熱環境の検証に必要となるオフィスビルと集合住宅の室内温度の実測をおこなった。このとき外気温も同時に測定することで、外気温の変化に対する室内温度の応答特性をモデル化できた。この結果を都市気象モデルに導入することで、街区の種類ごとに室内温度を推定できるようになった。 (3)都市気象モデルとAIを利用した循環器疾患の数値シミュレーション 高根・亀卦川・大橋:東京23区を対象に、いくつかの高温化対策を導入した際に循環器疾患等の死亡数がどの程度減少するか予測評価を行った。その結果、地表面緑化ケースで心疾患死亡は17.3%、熱中症死亡は38.9%減少する可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)