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2021 Fiscal Year Annual Research Report

大規模コホート研究に基づくビタミンDとがん罹患の因果関係評価に資する分子疫学研究

Research Project

Project/Area Number 20H03950
Research InstitutionNational Cancer Center Japan

Principal Investigator

岩崎 基  国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策研究所, 部長 (60392338)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 口羽 文  神奈川県立保健福祉大学, ヘルスイノベーション研究科, 准教授 (40510699)
片桐 諒子  国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策研究所, 室長 (60813508)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords血中ビタミンD濃度 / がん罹患 / コホート研究 / メンデルのランダム化解析
Outline of Annual Research Achievements

アンケート情報と生体試料を繰り返し収集している大規模前向きコホート研究という極めて独自性が高い研究基盤を最大限に活用し、ビタミンDとがん罹患との因果関係評価に資するエビデンスを構築することを目的に、①血中ビタミンD濃度の繰り返し測定値を用いた検討、②ベースライン調査集団に含まれない5年後調査集団を対象とした検討、③アンケート情報から血中ビタミンD濃度を予測した値を用いた検討、④メンデルのランダム化解析を用いた検討、と4つの課題について検討している。
個別課題①と②の検討のために、多目的コホート研究の5年後調査集団のうち、ベースライン調査にも参加している集団とベースライン調査に参加していない集団のそれぞれから解析対象者をサンプリングする必要がある。これらを同時に効率よく検討するために、初年度に2つケース・コホート研究のデータを統合解析するための方法論の検討を実施した。その結果に基づき、がん罹患5377例と5500例のサブコホートを対象とした新たなケース・コホート集団を定義した。このデータセットを用いた血漿検体分析のために研究計画書を作成し、倫理審査委員会の承認を得た後に、血漿検体の超低温冷凍庫からのピックアップ作業および分析に必要な血漿量の分注作業に着手した。
③の検討については、現時点でビタミンD濃度情報が利用可能なベースライン調査集団のケース・コホート研究のデータを活用し、多重代入法によるビタミンD濃度情報の補完の可能性について検討を実施している。
④のメンデルのランダム化解析では、操作変数として選択した7つのSNPsについて、ビタミンD濃度に対する効果の推定量と多目的コホート研究における全がんのケース・コホート研究から算出した効果の推定量を用いて、逆分散法によるメンデルのランダム化解析を実施したが、因果関係を示唆するエビデンスは得られなかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

①と②の課題に対して、同時に効率よく研究を進めるための研究デザインの検討に加え、症例数を最大化するために追跡期間を最大限に延長し、対象者のサンプリングを実施した。このためベースライン調査集団との重複部分と非重複を分けずに5年後調査集団のケース・コホート研究として解析できるというメリットに加え、全がん罹患症例5377例を対象とした大規模なケース・コホートのデータセットを構築することができたが、血漿分析自体は遅れている。
③の課題については、多重代入法によるビタミンD濃度情報の補完の可能性を検討しており、解析手法の検討としては進捗しているが、適用先となる5年後調査集団の血漿分析自体は遅れている。一方、④の課題については計画通りに進捗している。

Strategy for Future Research Activity

①と②の検討のために、全がん罹患5377例と5500例のサブコホートからなる多目的コホート研究5年後調査集団のケース・コホート研究の血漿検体を用いたビタミンD濃度の測定を行う。
③については、多重代入法によるビタミンD濃度情報の補完が可能となれば多目的コホート研究の5年後調査データにも適用する予定である。
④のメンデルのランダム化解析は、全がんをアウトカムとした解析に加えて、部位別の解析としてビタミンD濃度との間に負の関連が指摘されている大腸がんについて検討を行う。

URL: 

Published: 2022-12-28  

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