2023 Fiscal Year Annual Research Report
胎生期・思春期の終末糖化産物の蓄積に着目した新たな精神疾患予防戦略の創出
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20H03951
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
西田 淳志 公益財団法人東京都医学総合研究所, 社会健康医学研究センター, 社会健康医学研究センター長 (20510598)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 終末糖化産物 / 思春期 / 胎生期 / コホート / メンタルヘルス |
Outline of Annual Research Achievements |
コホート調査によってこれまでに得られた各種検体(皮膚AGEs、尿中AGEなど)と疫学情報(発達情報や環境情報など)を統合的に用いて、思春期の社会的ストレス、思春期の終末糖化産物(AGEs)、メンタルヘルスの縦断的な関連を検証した。具体的には、12歳、14歳、16歳の4時点のコホートデータを用いて、12歳時のいじめ被害(社会ストレス)、14歳時の終末糖化産物、16歳児のメンタルヘルス指標との関連をパス解析によって検証した。その結果、いじめが終末糖化産物の上昇を予測し、上昇した終末糖化産物が、幻聴・妄想、注意の問題、不安や衝動性などのメンタルヘルス問題を予測することが明らかになった(Miyasita & Nishida et al., in submission)。このことから思春期の社会ストレス(いじめ)を予防することが、終末糖化産物の上昇とその後のメンタルヘルス不調を予防する可能性が示唆された。また、収集した脱落乳歯を使用して胎生期に曝露された終末糖化産物の量を推定し、それらと思春期のメンタルヘルス指標との関連を検証した。その結果、乳歯中に含まれる一部の終末糖化産物(CMA)と思春期の精神病症状(幻覚や妄想様の症状体験)との間に有意な関連がみられることが明らかになった。このことから妊娠中の終末糖化産物の曝露を予防することが、思春期のメンタルヘルスの増進に寄与する可能性が示唆された。以上により、胎生期および思春期の終末糖化産物の蓄積を予防することが、思春期のメンタルヘルスの増進に寄与する可能性が明らかとなった。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Longitudinal trajectories of anterior cingulate glutamate and subclinical psychotic experiences in early adolescence: the impact of bullying victimization2024
Author(s)
Okada N, Yahata N, Koshiyama D, Morita K, Sawada K, Kanata S, Fujikawa S, Sugimoto N, Toriyama R, Masaoka M, Koike S, Araki T, Kano Y, Endo K, Yamasaki S, Ando S, Nishida A, Hiraiwa-Hasegawa M, Edden RAE, Sawa A, Kasai K.
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Journal Title
Mol Psychiatry
Volume: in press
Pages: in press
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Urinary exosomal microRNAs as predictive biomarkers for persistent psychotic-like experiences2023
Author(s)
Tomita Y, Suzuki K, Yamasaki S, Toriumi K, Miyashita M, Ando S, Endo K, Yoshikawa A, Tabata K, Usami S, Hiraiwa-Hasegawa M, Itokawa M, Kawaji H, Kasai K, Nishida A, Arai M.
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Journal Title
Schizophrenia (Heidelb)
Volume: 9(1)
Pages: 14-14
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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