2020 Fiscal Year Annual Research Report
青年前期の子どもと親のためのFamily-basedがん啓発教育プログラム開発
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20H03989
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
鈴木 久美 大阪医科大学, 看護学部, 教授 (60226503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 栄子 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (20294803)
林 直子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (30327978)
津田 泰宏 大阪医科大学, 看護学部, 教授 (30411375)
府川 晃子 大阪医科大学, 看護学部, 准教授 (30508578)
藤阪 保仁 大阪医科大学, 医学部, 特別職務担当教員(教授) (50411369)
泊 祐子 関西福祉大学, 看護学部, 教授 (60197910)
山中 政子 天理医療大学, 医療学部, 准教授 (80744416)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 青年前期 / 親子 / Family-based approach / がん啓発教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
青年前期の子どもと親のためのFamily-based approachを応用したがん啓発教育プログラム開発のための資料を得るためにsystematic reviewを行った. 1.目的:青年前期を含んだ成人にどのようながん教育が実施され,どのような効果が得られているのかを明らかにした. 2.方法:PRISMA Statementに基づいて検索した.データベースはMEDLINEとCINAHLとし,英文献を対象とした.期間は2011年~2020年とし,キーワードは「adolescence」「young adult」「knowledge」「awareness」「cancer education」の組み合わせで検索した.JBIの評価ツールを用いて文献の質を評価した.文献整理のために,研究デザイン,対象,がん種,介入内容,方法,成果の概要等を含んだレビューシートを作成し,それを用いて分析した. 3.結果:分析対象は35文献,RCT6件,準実験研究29件であった.年代は思春期8件,若年成人10件,AYAを含んだ成人17件であった.保護者や親族も同時に介入している研究が2件みられた.がん種は,子宮頚がんが17件と多く,乳がん6件,一般のがん4件の順であった.介入内容は,①ターゲットのがんに関する情報提供,②サバイバーによる体験談,③ディスカッション,④SNSや電話を用いたフォローアップを組み合わせて構成されていた.方法は講義形式を用いた研究が多く,オンラインによる方法もみられた.介入成果は,がんに対する知識や意識,健康信念,検診への行動意図が有意に改善していた.親子を対象にした介入研究は少なかったが,その成果としてがんについて安心して話ができる割合が有意に上昇していたことが報告されていた.がん教育をしやすい年代のAYAを対象に親子をターゲットにしてがん啓発教育を行うことは意義あることと考える.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度はコロナ感染症への授業(講義・演習・実習)対応に追われたため前半は遅れ気味であったが、後半になり概ね計画通りに青年前期の子どもと親を対象としたがん啓発教育に関する文献レビューを進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、青年前期の子どもと親へのがんに関する知識・意識及びがん教育に対するニーズ調査及び中学校・高等学校における教員へのがん教育に対する意識・ニーズ調査を行う予定である。文献レビューとこれらのニーズ調査を踏まえて、青年前期の子どもとその親を対象にFamily-based approachを応用したがん啓発教育プログラムの開発を行う予定である。
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