2022 Fiscal Year Annual Research Report
Clarification of the mechanism of onset of skin problems in newborns using skin blotting method
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20H03995
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
米澤 かおり 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (20791388)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 幸 (石川幸) 大分県立看護科学大学, 看護学部, 准教授 (10567209)
峰松 健夫 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (00398752)
春名 めぐみ 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (00332601)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 新生児 / 皮膚バリア機能 / スキンブロッティング / 皮膚トラブル / サイトカイン / マラセチア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は新生児の顔の皮膚トラブルの発症メカニズムの解明することである。本年度は本調査の生後1年後追跡調査のデータ収集、本調査の試料解析、データ解析を行った。
これまでに生後1か月頃の乳児を対象に調査を実施し、東京調査123名、大分調査100名の調査を実施した。生後1か月のデータ収集項目は、皮膚トラブルの種類や症状、皮膚バリア機能、スキンブロッティング法を用いて測定した皮膚内部の炎症性サイトカインとし、東京調査の一部対象者について皮膚常在真菌叢も評価した。また、生後1年調査として東京調査の対象者の内116名、大分調査の一部の対象者である19名から1歳時点でのアトピー性皮膚炎や食物アレルギーの有無についてのデータを収集した。サイトカインと真菌叢の測定については終了し、今後統合を進めていく予定である。
東京調査の対象者のうち、スキンブロッティングによる炎症性サイトカインの測定ができ、皮膚常在真菌の採取ができた96名を対象にした解析では、マラセチアの1種であるM. arunalokeiとIL-8は乳児の顔の皮膚トラブルと関連があることが明らかになり、その結果はScientific reportsで出版された(Shimizu, 2023)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は1年調査を実施し、すべての生後1か月調査の試料解析を終えることができた。また、生後1か月時点の本調査について一部論文投稿・出版に至ることができた。来年度は結果の統合と解析を行う予定であり、おおむね順調であると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は生後1年調査・生後2年調査の2時点の追跡調査をすべて実施・終了する予定である。また、東京調査と大分調査の結果の統合に向けて、スキンブロッティング法の解析に長けた分担研究者と連携を取り、データ解析、論文執筆、学会発表、論文投稿を進めていく。
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