2021 Fiscal Year Annual Research Report
Preventive intervention for well-being of families with children -exploring effective family support
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20H03997
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
浅野 みどり 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (30257604)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 幸美 日本福祉大学, 看護学部, 准教授 (00552986)
古澤 亜矢子 日本福祉大学, 看護学部, 准教授 (20341977)
山口 知香枝 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (70514066)
大村 知子 中部大学, 生命健康科学部, 教授 (80351154)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ウェルビーイング / 養育期の家族 / 育児ストレス / NICU/GCU / アレルギー疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
9月倫理審査申請、12月に承認され12月末に第1回目の全国WEB調査、2022年3月に第2回目のWEB調査を実施した。1回目のWEB調査による養育期家族の育児ストレスの現状と親性との関連を子どもの年齢と特性の側面から検討した結果概要は以下の通りである。 6歳以下の子どもを養育中の親1,030名(NICU入院経験群206名,アレルギー群206名,対照群618名)を対象にWEB調査を実施した(倫理承認2021-0348)。調査内容:子どもの特性・親自身の健康状態・育児ストレス(PSI-SF:2側面19項目)・親性発達(3側面33項目)、家族コミュニケーション、サポート資源。SPSSにて育児ストレスと親性発達のスコアとの関連、子どもの特性・末子年齢(自我発達や認知の特徴に基づき、2歳未満/2-4歳未満/4歳以上)による群間比較を行った。 【結果】育児ストレス(PSI-SF:高得点ほど高ストレス)と親性発達(高得点ほど高い認識)スコアの子どもの特性と年齢3区分の平均値を表に示す。子どもの特性ではPSI-SF総点と子の特徴に、年齢群別ではPSI-SF総点、子の特徴、親性発達の親役割認識で3群間に有意差を認めた。2歳以上の群でPSI-SF得点が高く、育児ストレスと親性発達スコアの関連では総点および下位項目間に-.744~-.459(Spearmanのρ, p<0.01)と中等度~強い負の相関を有したが、子どもの特性による親性発達スコアには有意差はなかった。 PSI-SFの得点は3群とも先行研究より高い傾向にあり、コロナ禍の影響が示唆される。子どもの特性によるPSI-SFの有意差、PSI-SFと親性発達との負の相関は予測と合致するが、PSI-SFは対照群より他2群でばらつきが大きく個人差が示唆された。末子年齢2歳以上で育児ストレスが高く子どもの行動拡大や自己主張への対応への苦慮が伺える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍において、本務の業務が当初の予定以上に過大になったことにより、倫理審査申請の準備に遅れが生じたこと、一部計画変更を検討する必要が生じたことから、縦断調査のスタートが遅れたため。WEB調査開始後は、第2回目の予定通り3か月後に何とか年度内で実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度内に第2回目の縦断調査が遂行できたため、次年度は第3回目(最終の予定)のWEB調査および、対象グループごとの面接調査等の質的調査を遂行する予定である。 計画前には新型コロナウイルスパンデミックによる育児への影響は想定できなかったが、コロナ禍の影響を考慮し、この点への調査項目を加えてWEB調査を実施しているため、この点も解析予定である。次年度は、第1回目の調査結果、第2回目の調査結果を積極的に学会発表すすめていく予定である。
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