2022 Fiscal Year Annual Research Report
患者主体の移行期ケアの方法論確立に向けて:患者の参加と体験についての多角的調査
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20H04023
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
永田 智子 慶應義塾大学, 看護医療学部(藤沢), 教授 (80323616)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 退院支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年2月に実施した、コロナ禍における退院支援の実態調査の分析を行った。本調査は、コロナ禍における退院支援への家族・地域ケア提供者の参加状況を把握し、今後の退院支援の質向上に向けた対応を検討することを目的とした。 一般病床を有する病床数100床以上の病院全数を対象病院とし、その病院における退院支援担当者1名に対するWeb調査を2023年2月に実施した。病院の属性のほか、家族・地域ケア提供者との情報交換やカンファレンスの実施などの実施状況、およびコロナ禍以前との比較について尋ねた。調査実施に当たっては研究者の所属機関における倫理審査委員会の承認を得た。 3,583施設に調査を依頼し、776件の医療機関から返送を得た。コロナ禍以前に比して、「家族からの情報収集が以前よりできなくなった」と回答した病院が半数以上、「家族への情報提供が以前よりできなくなった」と回答した病院が約7割であった一方で、「地域ケア提供者からの情報収集は以前と変わらない」とする病院は約7割であった。「地域ケア提供者との話し合いは以前よりできなくなった」との回答が6割強であった。カンファレンスについては、「患者の意向を踏まえた実施」「家族の状況を把握したうえでの実施」「カンファレンスにおける地域ケア提供者との情報交換」のいずれの項目においても、「以前と変わらない」が半数以上であり、次いで「以前よりできなくなった」との回答が多かった。カンファレンスへの参加方法を複数回答で尋ねたところ、家族・地域ケア提供者とも来院しての参加が最も多かったが、家族がzoom等で参加している病院が5割弱、地域ケア提供者がzoom等で参加している病院が6割弱あった。退院支援の質向上のため、今後さらにオンラインツールの普及に向けた工夫が必要と考えられた。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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