2020 Fiscal Year Annual Research Report
A study of a support program for work environment to improve retention of professional caregivers: the program development and examination of the effect
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20H04028
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
富永 真己 摂南大学, 看護学部, 教授 (40419974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 智子 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (90459032)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高齢者介護施設 / 外国人介護職 / 施設長 / 定着 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.目的:高齢者介護施設における外国人介護職の採用後の実態と課題を明らかにし、雇用と定着への示唆を得る。 2. 対象と方法:施設長・管理者及び外国人介護職、各9名を対象に調査を実施した。倫理委員会の承認後、2020年秋に機縁法による協力者に半構造化面接調査をCOVID-19の感染予防対策から オンラインで実施した。音声データの逐語録を用いて、テーマに関する内容からコード、さらに意味内容が類似するコードを集め抽象度を上げ、サブカテゴリ、さらにカテゴリを抽出した。 4.結果 1)施設長・管理者:男性が7名、40代と50代が各3名と最も多く、外国人の総雇用者数は3-4名が、国籍ではインドネシア、次いでベトナムが、採用ルートは技能実習生と留学生が順に多かった。外国人採用後に、よかったことについて4カテゴリ、すなわち『介護職に適した人柄と相性』『気づかされる介護の原点と課題』『明るく良好な人間関係の職場』『交流と刺激による職場の活性化』が抽出された。課題では『出身国の特性による実務への影響』『就労への不十分な理解と意識のずれ』『日本語コミュニケーションと生活適応の難しさ』の3カテゴリが抽出された。 2)外国人介護職:国籍はインドネシアとベトナムが各3名、女性が5名、20歳代が8名を占めた。日本で介護職を始めた理由は〈他国で働くことの希望〉〈高齢者やケアへの関心の強さ〉〈自国の家族への仕送り可能な経済面での充実〉等で、介護の仕事上で大変なことは〈移動・移乗介助の負担〉〈コミュニケーション〉〈日本の文化・食事への適応〉等であった。よかったことは〈介護の仕事のやりがいを感じられる〉〈仕送り可能な経済面の充実〉等で、日本で介護職を継続するには〈経済的支援〉〈仕事の負担の軽減〉〈人間関係の構築〉〈コミュニケーション能力の向上〉等が語られた。今後の外国人の雇用と定着における対策への示唆が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
COVID-19 の感染が拡大する中で、オンラインにより2020年秋に半構造化面接調査を、当初の予定通り、施設長・管理者と外国人の双方に対して実施することができた。当初の予定人数は各10-12名程度でそれよりもやや少ない人数ではあるが、予定通り調査を実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今回得られた知見を参考に、当初の予定通り、次年度は介入プログラムを開発すると同時に、高齢者施設において介入研究を実施し、その効果検証を行う予定である。 なお、COVID-19 の感染拡大の収束のめどが立たないことから、オンラインでの介入も視野に入れた上で、プログラム開発を行う予定である。
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Research Products
(5 results)