2020 Fiscal Year Annual Research Report
ビッグデータを用いた全ゲノム情報解析による腎臓リハビリテーションの個別化構築
Project/Area Number |
20H04034
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
上月 正博 東北大学, 医学系研究科, 教授 (70234698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 修 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (00361072)
原田 卓 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (70292216)
趙 彩尹 下関市立大学, 経済学研究科, 准教授 (70834654)
吉田 直記 東北大学, 医学系研究科, 助手 (80900290)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | リハビリテーション / 腎保護作用 / 運動療法 / レニン・アンジオテンシン系 / 活性酸素 |
Outline of Annual Research Achievements |
遺伝子研究に関しては、American College of Medical Genetics and Genomics(ACMG)から発表されている625個の腎障害関連遺伝子の日本人における保有率調査のほか,ToMMoに登録されているビッグデータ(血清,尿,疫学情報,調査票情報)も用いて腎障害リスク因子を検討した。具体的には地域住民コホート67Kデータのうち、JPAV2のSNP情報が付与された集団を用い、腎障害関連遺伝子から導かれるrisk scoreとeGFRの関連を分析,同様にApoL1遺伝子多型とeGFRの関連の分析を進めた.またベースライン腎機能異常者(約5000名)のうち詳細二次調査における腎機能改善群と腎機能悪化群を比較し、腎機能悪化を予測するベースラインの危険因子を分析をした.動物実験としては、フルクトース負荷ダール食塩感受性ラット腎障害モデルにレニン・アンジオテンシン系が関与していることが明らかになった。5/6腎摘除して作成したCKDラットモデルに対する運動療法により、血圧低下と腎保護作用が認められた。その作用機序として、5/6腎摘除ラットでは腎collagen type I, TGF-β1, MMP-2, MMP-9, TIMP-1, ACE発現が亢進している一方、運動が腎collagen type I, TGF-β1, TIMP-1, angiotensinogen , ACEの発現を抑制した。すなわち、運動が腎間質のコラーゲンを抑制すること、腎臓のレニン・アンジオテンシン系を抑制することが示唆された。国際会議論文(J Ren Nutr)のなかで、申請者が行ってきた腎臓リハビリの活動(日本腎臓リハビリ学会の設立、慢性腎臓病患者に対する運動療法診療報酬適応に成功、腎臓リハビリ指導士制度の制定、腎臓リハビリガイドラインの作成)が評価されて、盛り込まれた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ感染症により、動物実験および遺伝子研究の進捗が遅れている。特に遺伝子研究に関しては、解析者募集と採用の遅れ、解析指導の遅れが研究の妨げている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナ感染症の収束に期待して研究を加速する予定であるが、遺伝子研究は分析者の教育・育成に時間がかかることもあり、今後も遅れる可能性がある。一方、動物実験に関しては検体の解析などコロナ禍でも進行が可能な部分があるので、動物実験の結果に関しては前倒しで研究をおこなう予定にしている。
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Research Products
(14 results)