2021 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of exercise training on mitochondrial function in organs
Project/Area Number |
20H04054
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Research Institution | Tohoku Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
伊藤 修 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (00361072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上月 正博 東北大学, 医学系研究科, 教授 (70234698)
森 建文 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (40375001)
高橋 麻子 東北医科薬科大学, 医学部, 講師 (20825773)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | リハビリテーション / 循環器・高血圧 / 腎臓 / ストレス / 細胞・組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
長期的運動による臓器障害抑制効果の機序を解明するため、食塩感受性に高血圧・臓器障害を発症するDahl食塩感受性ラットにおける長期的運動の血圧・腎機能・腎組織像への効果を検討した。雄性Dahl食塩感受性ラットに通常食餌もしくはHSを8週間投与後、血液・尿パラメータ、腎組織像およびレニン-アンジオテンシン系(RAS)コンポーネント、脂肪酸β酸化酵素群、ミトコンドリア機能の主要調節因子であるPGC-1αの腎内発現を検討し、さらに、HS投与と同時期に有酸素運動レベルのトレッドミル運動を実施し、長期的運動の効果を検討した。HSは、血圧上昇、蛋白尿、糸球体硬化、腎間質線維化を惹起した。HSは、腎障害に作用するアンジオテンシノーゲン、アンジオテンシン変換酵素(ACE)、アンジオテンシンII1型(AT1)受容体の発現を増加させ、腎保護に作用するACE2、アンジオテンシンII2型(AT2)受容体、Mas受容体の発現と共に脂肪酸β酸化酵素群、PGC-1αの発現を低下させた。長期的運動はHSの高血圧、蛋白尿、糸球体硬化を軽減し、腎内RASコンポーネント、脂肪酸β酸化酵素群、PGC-1αの発現を回復させた。これらの結果から、Dahl食塩感受性ラットにおいて、高食塩摂取による高血圧、腎機能低下、腎障害は腎内RASコンポーネントの異常やミトコンドリア機能低下を伴っており、長期的運動は腎内RASコンポーネントやミトコンドリア機能の改善を伴って高血圧、腎機能低下、腎障害を抑制できることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
主たる目的である長期的運動の臓器障害への有効性の機序の解明に関して、高食塩摂取下のDahl食塩感受性ラットにおける高血圧や腎障害の発症に腎内レニン-アンジオテンシン系(RAS)の異常、脂肪酸β酸化やPGC-1α発現の低下が関与することを明らかにでき、さらに、高食塩摂取Dahl食塩感受性ラットにおける長期的運動の降圧・腎保護効果の機序には、腎内RAS、脂肪酸β酸化、PGC-1α発現の改善が関与することを明らかにすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度および3年度に実施した高フルクトース摂取下および高食塩摂取下のDahl食塩感受性ラットにおける長期的運動の臓器保護効果の機序の詳細を解明すると共に、令和4年度は、慢性腎不全モデルである5/6腎摘出慢性腎不全ラットおいても長期的運動の臓器保護効果やその機序を明らかにしていく予定である。
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Research Products
(15 results)