2022 Fiscal Year Annual Research Report
スポーツボールの飛翔軌跡,非定常流体力,及び渦構造の解明と展開研究
Project/Area Number |
20H04066
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
浅井 武 筑波大学, 体育系(名誉教授), 名誉教授 (00167868)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
洪 性賛 東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 研究員 (10638547)
小池 関也 筑波大学, 体育系, 教授 (50272670)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ボール / 空力 / マグナス力 / フリーフライト / サッカー / 抗力 / 可視化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,高速ビデオカメラ,可視化用特殊ボール,PIV(Particle Image Velocimetry)可視化システム等を用いて,自由飛翔するスポーツボール(主にサッカーボール)の渦動態と飛翔軌跡の関係を検討した. サッカーのインステップキック(若干のバックスピン)におけるボール後流の大規模渦構造は(ストリークライン),連続的な渦放出が観察されるものの,飛翔軌跡自体はおよそ放物線状になっていた.それに対して,ナックルキックにおける後流の大規模渦構造は,連続的な渦放出と同時に,うねりのような渦構造の動揺が観察された.もちろん,ボールは,このストリークライン上を飛翔しているわけではないが,大規模な渦動揺による反作用がボールの揚力,横力に変動を与えることは,ナックルキックにおける不安定な飛翔軌跡の原因の一つになっていると思われた. 回転,及び無回転(低回転)で自由飛翔するサッカーボール後流の渦構造には,歪んだ大規模渦対構造が,非常にしばしば観察された.カーブキックのようにボールが回転して飛翔している場合の歪んだ渦対構造は,後面からみて回転方向の偏った位置に留まり続ける傾向がみられた.このボール後流の渦対は,翼端渦と類似の働きをして横力を発生し,ボール飛翔軌跡を横方向に偏向させていると推測された.それに対して,ナックルキックのようにボールが無回転(低回転)で飛翔している場合では,渦対構造の主流方向軸回り回転と共に,渦対の形成,崩壊,再形成(反転)等が観察され,それらの渦構造変化に伴う流体力の変動が,ボールを揺らしたり,落したりする原因の一つになっていると考えられた.したがって,この渦対の強さや,動態をコントロールする方法が理解,習得されれば,目的に応じた,より効果的なキック技術が実現可能になると思われた.
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)