2021 Fiscal Year Annual Research Report
Extracting and validations of tips for improving the performances via dynamic contribution analyses of double-handed vaulting, throwing, and hitting motions using instrumented equipment
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20H04068
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| Research Institution | University of Tsukuba |
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Principal Investigator |
小池 関也 筑波大学, 体育系, 教授 (50272670)
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2020-04-01 – 2024-03-31
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| Keywords | 閉ループ問題 / ムチ動作 / 全身の運動方程式 / センサー用具 / 動力学的貢献分析 / コツ / 用具の変形 / 運動依存項の生成要因 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
棒高跳び跳躍動作の分析については，センサーポールのキャリブレーション精度の向上を実現するための手法について検討し，不完全ではあるが，他軸負荷による干渉を低減化した．その際，小型のフォースプレート2台を活用して，大変形におけるセンサーグリップ部に貼付した長軸作用力・曲げモーメント検出用ひずみゲージの出力信号を取得し，補正関数の各係数を同定し，非干渉化を行った．
ハンマー投げについては，ハンマーヘッドのスピード獲得技術における下肢や体幹の役割の明確化を容易とするためのモデル化について検討を行った．その際，他のスウィング動作とは異なり，ハンマー投げでは，4回のターン中にスピード増加のスウィング動作が行われるため，ムチ動作と言われる運動依存項によるスピード増加が生じていること，運動依存項の生成要因を明らかにする従来の帰着方法では，積分時間の増加により，帰着が安定に行えないことなどの問題点があること，などを明らかにした．そして，この課題から，従来，オイラー法である1次の差分式で，帰着のための漸化式を導出していたものを，2次のルンゲクッタ法に変更することにより，積分誤差を低減できることを示した．さらに，左右の上肢をそれぞれ剛体3セグメントモデルとした計15セグメントの全身詳細モデルでは，下肢や体幹の役割の定量化を行って，その動作技術を示すことが難しいため，検証においても有用となる簡易モデル化を行って，ハンマーヘッドスピード獲得メカニズムを明らかにした．
ゴルフスウィング計測用センサーグリップにおいては，同等の構造を有したセンサーグリップを用いて，ハンドルに固定した金属打撃部の動きからの逆動力学計算の結果と，センサー出力から得た，グリップハンドル部の力およびモーメントの値から，センサー出力の精度検証を行い，モーメント出力情報の時間微分値を活用することにより，高精度化を実現した．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度に引き続きコロナ禍により，被験者の移動や，実験室や陸上競技場への立ち入りが制限され，各種目における動作の計測の機会が強く制限されたため，動作データの取得が進まなかったため．
棒高跳び用のセンサーポールのキャリブレーションにおいて大変形による他軸からの干渉を十分に除去できておらず，跳躍の際の大変形における干渉が残っており，完全な非干渉化に至っていないため．
ハンマー投げにおいて，全身の詳細モデルによる分析では，ハンマーヘッドのスピード増加メカニズムにおける下肢や体幹の役割の定量化が困難となり，運動依存項の生成要因を明らかにする際の帰着法の実装が困難になることを明らかにするのに時間を要したため．
ゴルフスウィング計測用センサーグリップハンドルにおいては，その機構的な柔らかさに起因するとしていた計測誤差が，信号の時間微分値に関係するものであることを明らかにすることに時間を要したため．
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| Strategy for Future Research Activity |
2020年度，2021年度に整備した室内における試技計測環境ならびに計測システムを活用して，棒高跳びおよびゴルフスウィング動作の計測を行い，取得した動作データに対する動力学的貢献分析を行う．これにより，棒高跳びの跳躍高さ獲得メカニズムの定量化，およびゴルフスウィングにおけるクラブヘッドスピード獲得メカニズムの定量化が実現できる．ハンマー投げについては，2021年度に考案した簡易モデルを活用して，ハンマーヘッドスピード増加メカニズムを明らかにするとともに，順動力学シミュレーション分析を行い，このメカニズムの有効性の検証を行う．
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