2021 Fiscal Year Annual Research Report
スイマーの詳細筋力特性と慣性センサ泳動作計測の導入による個別最速泳フォームの解明
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20H04072
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中島 求 東京工業大学, 工学院, 教授 (20272669)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | スポーツバイオメカニクス / 水泳 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度購入し改造に着手したスイムエルゴメーターを引き続き改造し,エルゴメーター中に力測定のためのダイナモメーターを組み込んだ,個別筋力特性簡易計測システムの作製を行った.具体的には,購入したスイムエルゴメーターでは負荷の調節が小さい範囲でしか変更できず,またその調節も機械式であるため定量的な設定が困難であった.そのため,機械式の負荷部を取り外し,新たに電子制御式の負荷装置を製作した.本装置を元々エルゴメーターに内蔵されているラチェット機構と組み合わせることにより,設定した運動速度を超えて実験対象者がパドル部を動かそうとすると大きな負荷がかかり,設定運動速度を超えない場合には負荷がほとんどかからない,理想的なシステムを構築することができた. 筋力特性測定実験により得られた実験結果を,最適化シミュレーション中の筋力特性データベースに反映させるアルゴリズムについての検討を行った.具体的には,実験により得られるのはデータベース全域ではなく限定的な領域の数点のみとなるため,その数点の値を用いてデータベース中の全データの値を変更するアルゴリズムを構築した. 3名の対象スイマーについて,身体形状測定実験による身体形状の取得,慣性センサ計測による泳動作データの取得を行った.個別筋力特性簡易計測システムによる実験までは行えなかったものの,行った実験の結果を用いて,試験的に最適化シミュレーションを実行し,最速泳フォームの算出を行った. 昨年度に引き続き検証のための人間型スイマーロボットの実験準備を行った.具体的には,下半身部の設計を完了し各部の部品の製作を行った.上半身部については,肩部,上腕部,および圧力計測可能な手部の設計を完了し,部品の製作を行った. 日本機械学会などの関連する国内・国際会議に研究代表者および研究協力者(学生)が参加し,成果発表や関連する研究の最新の情報収集を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大により,学外での被験者実験の実施が困難な状況であったが,なんとか最低限の人数についての実験は実施でき,またその他の部分で先回りして進めることが出来た部分もあった.
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染拡大もやや落ち着いてきたので,急ピッチで実験も行い最終的な目標まで達成できるよう全力を尽くす.
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