2023 Fiscal Year Annual Research Report
Quantum Algorithms for Large-Scale Quantum Computers: New Horizons and Applications
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20H04139
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
ルガル フランソワ 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (50584299)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉 泰介 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 准教授 (20432461)
平原 秀一 国立情報学研究所, 情報学プリンシプル研究系, 准教授 (80848440)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 量子アルゴリズム / 量子分散計算 / 量子計算量理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は引き続き量子アルゴリズムの開発および量子コンピュータの計算能力の究明について、様々な側面から研究を推進し、数多くの成果を得た。 まず、量子高精度化学計算における量子優位性(すなわち、量子コンピュータがスーパーコンピュータよりも速く問題を解決できること)に着目して、2022年度に得た成果を改良した。計算複雑性理論の技法を用いて古典アルゴリズムの性能を厳密に解析し、量子優位性の適用範囲を拡大した。特に、量子化学計算における様々な重要な量子系に対して、量子優位性の証明を拡張した。さらに、優位性証明の精度パラメータの向上を行い、より強い意味での優位性を示した。 次に、分散アルゴリズムの研究を行った。様々なグラフ問題に対して、高速古典分散アルゴリズムおよび高速量子分散アルゴリズムを構築した。また、限定されたネットワークトポロジーにおいて、量子分散計算の計算能力を解析するための新しい手法を開発し、量子分散計算による高速化の限界を明らかにした。 さらに、分散検証における様々な問題(分散されてるデータに欠損がないかどうか検証する問題など)に対して、効率的な量子アルゴリズムを設計し、量子優位性を厳密に証明した。 さらに、計算量理論の側面から、量子コンピュータの平均時計算量を解析するための技法の開発を試みた。最初のステップとして、古典コンピュータにおける平均時計算量の既存の解析手法を精査し、量子コンピュータへの適用可能性について検討した。次に、平均時計算量の新しい解析方法の開拓を目指し、ブラックボックスに基づく従来の技法と完全に異なるアプローチを提案し、計算量クラスNPに属する重要な問題に対して、最悪時計算量を平均時計算量へ帰着することに成功した。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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