2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Innovative Frameworks for Application Analysis in Post-Peta Scale Systems
Project/Area Number |
20H04193
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
三輪 忍 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (90402940)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 高性能計算 / プロファイル / トレース / 予測 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度はプロファイル,トレースそれぞれの予測技術の開発を行った.それぞれの開発状況を以下にまとめる.
プロファイル予測に関しては,プロファイルに含まれる実行時情報の中で関数コール回数とキャッシュミス数に着目し,それぞれの実行時情報を予測する手法を開発した.具体的には,少ないコア数,小さな問題サイズで取得したプロファイルを用いて当該実行時情報を予測するモデルをフィッティングし,フィッティングにより得られたモデルを用いて多いコア数,大きな問題サイズで当該プログラムを実行した際の当該実行時情報を予測する.予測に使用するモデルとして,線形,反比例など4種類のモデルを開発した.NPBを用いて評価を行ったところ,小さな問題サイズ(クラスA, B, C)の実行結果から大きな問題サイズ(クラスD)の実行結果を予測する場合において,関数コール回数については誤差率19.32%,L1データキャッシュミス数については誤差率約40%で予測できた.また,提案手法により,プロファイル取得に要するコストをどちらの場合も約5%に削減できた.なお,実験にはTSUBAME3.0の64コアを使用した.
トレース予測に関しては,タイムスタンプ予測技術の開発を行った.まず,先行研究で提案されているタイムスタンプ予測手法を調査した.発表文献だけでなく公開されているソースコードも調査したところ,ソースコードの方には文献に記載されていない予測手法が追加で実装されていることがわかった.そこで,ソースコードに実装されていた予測手法を本研究課題で開発中のフレームワークに実装し,先行研究の追試と先行研究では行われていないプログラムに対する評価を行い,先行研究で提案された予測手法の問題点をまずは明らかにすることにした.2020年度中は上記の予測手法の一部の実装が完了し,先行研究の追試を開始する準備が整った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
プロファイル予測技術開発に関しては,基礎データとして,さまざまなコア数と問題サイズでNPBを実行して関数コール回数とL1データキャッシュミス数を取得し,取得したデータの分析を行った.また,基礎モデルとして,コア数または問題サイズを増加させた時の関数コール回数,および,L1データキャッシュミス数を予測する4種類のモデルを開発した.
トレース予測技術開発に関しては,基礎モデルの開発にあたり,タイムスタンプ予測を行う先行研究で使用されていたモデルを調査した.また,先行研究の予測手法の本研究課題のフレームワークへの実装が概ね完了し,先行研究のモデルの問題点を定量的に明らかにする準備が整った.
ツール開発に関しては,少ないコア数,または,小さい問題サイズでプログラムを実行した際のプロファイルから関数コール回数,および,L1データキャッシュミス数を予測するモデルを自動生成するプログラムを開発した.上記のプログラムはPythonを用いて開発した.
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Strategy for Future Research Activity |
プロファイル予測に関しては,2020年度に開発した基礎モデルをもとにモデルの改良を行い,関数コール回数とL1データキャッシュミス数の予測精度を向上させる予定である.また,開発したモデルが他の実行時情報(例えば,L1データキャッシュ以外のキャッシュミス数,キャッシュアクセス数,メモリアクセス数,浮動小数点演算回数など)の予測に利用できるかも今後検討する.
トレース予測に関しては,先行研究の手法の問題点を今後定量的に明らかにし,明らかにした問題点を解決する新しいタイムスタンプ予測手法を開発する.また,開発したタイムスタンプ予測手法を開発中のフレームワーク(通信トレース内のタイムスタンプ以外の情報を予測する手法は実装済み)に実装し,予測ベースの完全な通信トレースの生成を可能にする.
ツール開発に関しては,当面は実行時情報ごとに予測プログラムを開発する.ある程度の種類の実行時情報の予測が可能になり,かつ,予測精度がある程度高くなった段階で複数の予測プログラムをパッケージとしてまとめ,1つのツールセットとして公開する予定である.
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Research Products
(2 results)