2020 Fiscal Year Annual Research Report
マルチフィジクス・マルチシステム強連成解析による1mmの昆虫規範型MEMS飛行体
Project/Area Number |
20H04199
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
石原 大輔 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (80363399)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | マルチフィジクス / マルチシステム / 連成解析 / 昆虫規範 / MEMS / FWNAV / 計算バイオミメティクス / ポリマーマイクロマシニング |
Outline of Annual Research Achievements |
昆虫飛行は,マルチフィジクス・マルチシステム強連成を巧みに利用して,1mmオーダーの微小化を達成している.ゆえに昆虫を規範とすることで,ドローンのような飛行体を微小化することが期待されている.しかし,現象の複雑さと加工技術の限界から,1mmオーダーの昆虫規範型飛行体は実現されていない.そこで本研究では,Ⅰ.マルチフィジクス・マルチシステム強連成解法を開発し,Ⅱ.それを用いて,MEMSの2.5次元構造が昆虫飛行メカニズムを有するように設計し,Ⅲ.それを実際にMEMSプロセスで作成することで,1mmオーダーの昆虫規範型MEMS飛行体を実現する. 本年度の研究実施計画に沿って,以下の研究成果を得た:Ⅰ.マルチフィジクス・マルチシステム強連成解法の開発を行った.本マルチフィジクス・マルチシステム強連成現象の強連成解法を階層的分解により実現する:(a) 強連成解法の導出 従来の階層的分解を拡張し,適用する.システム分解に強連成アルゴリズムの1つであるブロック反復法を用いた.各サブシステムに更に階層的分解を適用し,代表者の多様な連成アルゴリズムを適材適所組み込んだ.以上から,3つのサブシステム間の強連成解法を導出した.(b) プログラム実装 (a) により,これまでのプログラム資産を再利用して,プログラムを開発した. 研究発表に示す研究成果(9件の雑誌論文,5件の学会発表)を得るとともに,若手研究者の育成(学振外国人特別研究員(一般)1名,学振特別研究員(DC2)1名,外国人博士後期課程学生2名(内1名はT.バナージインド留学生奨学生))と他大学との連携(羽ばたき飛行研究会の開催,大型国際会議での計算バイオミメティクスに関するミニシンポジウムの提案)を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要に示すように,本年度の研究実施計画に沿って,研究成果を十分得たから.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では,Ⅰ.マルチフィジクス・マルチシステム強連成解法を開発し,Ⅱ.それを用いて,MEMSの2.5次元構造が昆虫飛行メカニズムを有するように設計し,Ⅲ.それを実際にMEMSプロセスで作成することで,1mmオーダーの昆虫規範型MEMS飛行体を実現する.
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