2022 Fiscal Year Annual Research Report
鑑賞者の視界に装置が入らない空中像表示のための環境反射型空中像手法の構築
Project/Area Number |
20H04223
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
小泉 直也 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (80742981)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 空中像 / 光沢 / 反射 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、環境反射型空中像(環境に設置された反射面を光学系の一部として用いて表示される空中像)をコンピュータグラフィックス内で再現する手法に取り組んだ。 まず反射面に応じた環境反射型空中像のぼけや輝度を計算し描画する手法の構築に取り組んだ。ぼけについては、空中像を表示するための光学素子をモデリングして材質のパラメータを調整する手法や、反射面の写像性とぼけの指標の1つである二乗平均平方根誤差の関係を定式化する手法を検証したが、定量的な関係式を構築できなかった。そこで、ぼけを表現する畳み込みフィルタの設計(ぼけ方を表す線広がり関数(LSF) から異方性の無い広がり方を示すELSF(Expanded-LSF) を得る方法)を提案し、視点移動に伴うぼけの変化を実物と比較評価した。その結果、写像性56.8以上の反射面ではこの手法を適用できることがわかった。ただし条件として、実際の環境反射型空中像と表現した環境反射型空中像のMTF平均値を比較した際に許容できる基準を、平均絶対誤差率7.5%以下、相関係数0.9以上としている。 最後に、輝度について反射面の特性の1 つである光沢度から計算することを考えた。環境反射型空中像の輝度を目的変数、光沢度から求めた反射像の輝度を独立変数として回帰分析した。その結果、二重反射する素材を除去した場合、空中像生成光学素子への光の入射角が35度から65度の範囲で決定係数が0.75 以上になり、反射面の光沢度から環境反射型空中像の輝度が説明できるとわかった。 これらを組み合わせ、環境反射型空中像のぼけと輝度の大きさを画像として出力する手法を、3Dグラフィクス作成ソフトウェアBlender上に構築した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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