2021 Fiscal Year Annual Research Report
Bayesian Model-based Rehabilitation
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20H04260
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大脇 大 東北大学, 工学研究科, 准教授 (40551908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関口 雄介 東北大学, 大学病院, 理学療法士 (60535095)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 歩行診断システム / 深度カメラ / 全身角運動量 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,以下の3項目を達成することで,これまでにない患者ごとに最適かつ帰結予測可能な介入法を提供するベイズモデルベースト・リハビリを確立することを目的とする: 1. 階層的ベイズモデルを用いて,歩行中の全身ダイナミクスデータから個別性をモデル化し,力学構造を抽出することで脳卒中患者ごとの歩行 を「分類」する(2020年度). 2. 分類モデルを実装した歩行診断システムを具現化し,患者の歩行をリアルタイムに「診断」する脳卒中患者歩行診断システムを構築する(2021年度). 3. ベイズモデルから患者ごとの歩行の経時的変化を「予測」する.予測結果から最適な介入法を策定し,効果予測可能なベイズモデルベースト・リハビリを実践する(2022年度).
「診断」歩行の異常を「見抜く」診断システム開発(2021年度): 深度カメラを用いたリアルタイム歩行診断システムを開発した.実時間で筋骨格パラメータと歩行動作に応じた全身角運動量を推定し,2020年度に構築した歩行を分類する階層的ベイズモデルから歩行の個別性を「見抜く」歩行診断システムを開発した.健常者の歩行に対する歩行診断システムの妥当性を,既存の3次元動作解析システム,床反力計測システムと定量的にデータ比較することで検証した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
歩行評価システムを開発した. さらに,開発したシステムによる計測と,既存の3次元動作解析システム,床反力計測システムと定量的にデータ比較することで計測精度を検証した.
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は,脳卒中患者において,構築したシステムの精度検証を行い,完成システムの妥当性を示す. その後,15名の患者において,一般的なリハビリトレーニング(トレッドミル歩行練習1日30分×4週間など)を実施する過程での,患者ごとの歩行の個別性の変化を経時的に評価する.病態,介入手法などのデータを紐づけすることで,「どのような患者に」,「どのようなトレーニングが」,「どのような効果をもたらすか」に関するリハビリ過程の長期的歩行変容メカニズムをベイズモデルによる予測との比較により明らかにする.さらに,15名程度の患者に対して,リハビリ開始前の歩行診断,最適な介入方策の策定,予測される効果を提示し,帰結予測から最大限の効果をもたらすベイズモデルベースト・リハビリを実証する.
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