2020 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanistical understanding of chemical feedback process for sulfate aerosols based on triple oxygen isotopes of sulfate in ice cores
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20H04305
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
服部 祥平 東京工業大学, 物質理工学院, 助教 (70700152)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 望 千葉大学, 大学院理学研究院, 教授 (30353452)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 三酸素同位体組成 / 硫酸 / アイスコア / GEOS-Chem / 大気化学輸送モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は3年計画で、氷床コアの分析解析によって過去の人間活動と大気硫黄循環の変遷を復元し、将来予測に役立てる計画である。 当該年度は初年度であるため、計画に必要な装置の購入を計画に従い行った。他方、新型コロナウィルス感染拡大に対する対応として、出張などの外部機関での研究の実施が困難であったことから、本期間ではデータの解析やモデル開発に主たるエフォートを割り振ることで効率的に研究を行った。 当該年度の主たる研究成果は、グリーンランドアイスコア(SE-Domeコア)の分析結果を、開発した大気化学輸送モデルと組み合わせ、過去60年間の北米における硫酸生成過程の変化とその要因を突き止めた点にある。大気酸性度が1970年代以降に低下(= 雲pHが上昇)したことよりオゾン酸化による大気硫酸生成が高まったことが、SO2削減にもかかわらず硫酸エアロゾル減少が鈍化している要因となっていることが明らかとなった。この研究結果は、3月16日にScience Advances誌に受領された。掲載は2021年5月に予定されている。 また、計画後半で対象とする中央アジアのアイスコア分析に先立ち、チベット高原エベレスト域における大気エアロゾル観測から、現在のエアロゾルの起源や生成過程の議論を行い、論文投稿を行った。その一部は査読中であり、2021年3月時点でAtmospheric Chemistry and Physics Discussionに掲載されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
着実な成果公表に至っているため、順調に計画が進行していると判断した。他方、新型コロナウィルスの影響が長期化する場合、一部研究計画を変更がやむを得なくなる可能性がある。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きアイスコアの分析を行う。また、大気化学輸送モデルを中央アジアに対応させるため、ダストによる大気酸性度への影響を考慮に入れることで、観測とモデルの比較精度を向上させる。
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Research Products
(5 results)