2020 Fiscal Year Annual Research Report
Environmental education program development by the collaboration with educators and the promotion of civic action
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20H04396
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Research Institution | Kokushikan University |
Principal Investigator |
森 朋子 国士舘大学, 政経学部, 講師 (30728134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大迫 政浩 国立研究開発法人国立環境研究所, 資源循環領域, 領域長 (00260266)
江守 正多 国立研究開発法人国立環境研究所, 地球システム領域, 副領域長 (80300846)
水山 光春 京都橘大学, 発達教育学部, 教授 (80303923)
佐藤 真久 東京都市大学, 環境学部, 教授 (00360800)
荒木 貴之 武蔵野大学, 教育学部, 教授 (40775904)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 持続可能な開発のための教育 / シティズンシップ教育 / 行動モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
研究初年度である2020年度は、1.若者がシビック・アクションに至る具体的なプロセスと影響要因を把握するためのインタビュー調査と、2.シビック・アクション促進に資する国内外の既存プログラム事例調査を実施した。1については、シビック・アクションを実践している若者30人にインタビュー調査を実施した。その結果、アクションの実践や継続を促進する要因として①同じ関心を持つ人がいるコミュニティの確保、②同様の活動を実践する同世代からの刺激、③ともに活動する、あるいは活動を支援する大人からの刺激、④アクションがもたらしたインパクトへの満足感、⑤アクションを通した成長の実感の5つを整理することができた。またアクションを実践するきっかけとしては、学校での探求学習、大学でのゼミ活動やサークル活動、環境系NGOへのインターンシップ、模擬国連・スタディツアー・アースデイへの参加等が多く挙げられており、フォーマル教育およびノンフォーマル教育の場が重要な役割を果たしていることが分かった。 2については、国内のユネスコスクールにアンケート調査を実施し、シビック・アクション促進に関わる239の既存プログラム事例を収集することができた。さらに、特に先進的な4校の事例については学校への訪問調査を実施した。その結果、日本国内では学校の内外で生徒が様々なシビック・アクションを実践している事例はあるものの、アクションの効果、妥当性、実行可能性などを総合的に検討し、戦略的にアクションを選択するような既存事例はほとんどないことが明らかとなった。なお、当初の計画では海外の先進事例についても訪問調査をする予定であったが、新型コロナウィルス感染拡大の影響で渡航することができなかったため、研究協力者であるアメリカの教育系NPO団体およびデンマークの研究者らとオンラインによる意見交換を実施し、海外事例の収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
シビック・アクションを実践する若者へのインタビュー調査は、新型コロナウィルス感染拡大の影響で、対面による調査が実施できなくなったが、ZOOM等を活用したオンラインでの調査に切り替えて対応した。一方で学校への訪問調査については、新型コロナウィルスの感染状況によって学校への立ち入りができない時期が長く続いたため、当初の計画よりも調査が遅れた。当初の訪問学校数よりは少なくなってしまったものの、感染が収まったタイミングで4校の訪問調査を実施したため、研究に必要な知見は得ることができている。海外事例の収集についても、当初予定していたほどはできていないが、関係者へのオンライン会合を開催することができたため、研究に大きな支障は出ていない。
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Strategy for Future Research Activity |
学校という、新型コロナウィルスへの感染対策を徹底しなければならない現場が対象の研究であるため、学校への立ち入りができないことが研究の進捗に大きく影響してしまう。オンラインでの会合に切り替える等、可能な限りIT技術を駆使して研究に遅れが出ないように対応する。
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Research Products
(3 results)