2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20H04451
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木村 隆志 東京大学, 物性研究所, 准教授 (50531472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三村 秀和 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (30362651)
志村 まり 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, その他 (90226267)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | X線顕微鏡 / X線自由電子レーザー / 回折格子 / 分光イメージング / X線吸収微細構造 / X線ミラー |
Outline of Annual Research Achievements |
計画の最終年度である2022年度には、前年度までに作製したマルチ開口回折格子を利用し、フェムト秒シングルショットでのX線顕微分光イメージングを実現することを目指した。 実験は兵庫県播磨のX線自由電子レーザー施設SACLAの軟X線ビームラインであるBL1で行った。BL1で利用可能な波長は基本波でおよそ40 eV~150 eV、パルス幅はおよそ数百フェムト秒であり、さらにシングルショットでの二次元イメージングを実現可能な十分な強度のレーザーが発振される。 SACLAでは、自己増幅自発放射という原理でレーザーが発振されるため、パルスごとにスペクトルが微妙に異なる。そうしたSACLAの原理に基づく発振波長の二次元的なブレを捉えるために、全反射ウォルターミラーを二枚利用した拡大結像光学系にマルチ開口回折格子を組み合わせたシングルショット顕微分光イメージング光学系を構築した。視野としておよそ30μmを確保し、エネルギー分解能として0.1 eV程度を実現可能な設計とした。100 eV設定でのSACLA BL1のレーザーを計測したところ、ショットごとに中心波長だけでなく、二次元的にも波長が振れていることが確認でき、本研究計画の目標であるフェムト秒シングルショットでの顕微分光イメージングの実証に成功し、また、本技術のビーム特性診断などへの応用可能性を示すことができた。 さらに、本手法の応用を示すために、SACLA BL1の発振波長に吸収端を持つシリコンのフェムト秒シングルショットでの顕微分光イメージングを試みた。吸収端近傍で大きく吸収スペクトルが変化することが確認でき、フェムト秒での二次元顕微吸収分光イメージングへの展開の可能性を確認することにも成功した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(21 results)