2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of spin-resolved resonant electron-energy-loss spectroscopy and application to spin quantum physics
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20H04453
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
木村 真一 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 教授 (10252800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 浩 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 助教 (50625316)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | スピン偏極電子エネルギー損失分光 / 強相関電子系 / スピン偏極電子源 / スピン偏極散乱 / スピントロニクス |
Outline of Annual Research Achievements |
次世スピン偏極電流をスピン偏極した電荷集団励起(プラズモン)として直接観測するとともに、重い電子系など強相関電子系の特徴的な物性の起源である磁気励起や電荷励起を、スピン方向と波数を分解して原子軌道を選択的に直接観測することを目的として、スピン分解共鳴電子エネルギー損失分光法(SR-rEELS)を開発を行い、前年度までに初期段階の開発は終了した。その結果として、新たな克服すべき課題が見つかったため、本年度は、以下の点について解決を進めた。 まず、現在の非弾性電子スペクトルのエネルギー分解能はバルク敏感な1.5 keVの入射電子線で約150 meVであるが、弾性散乱の裾が約500 meVまで広がっており、500meV以下の素励起であるプラズモン・フォノン・マグノンの観測が難しい状況にある。そこで、弾性散乱ピークの影響を150 meV程度まで抑制するため、エネルギー分解能を50 meVに上げる計画を進めた。具体的には、入射電子線にエネルギー分散をつけて分解能を向上させるための電子分光器を設計した。この開発は、研究費がつき次第おこなう予定である。さらに、電子スピンを任意の方向に偏極させるためのスピンローテーターを開発し、実装に向けてのテストを行った。さらに、今回SR-rEELSを開発したことで、新たな可能性を発見した。その1つが時間分解SR-rEELS(tSR-rEELS)への展開であり、パルスレーザー光源によってフォトカソードを励起し、光路長30m程度の時間遅延をつけた光励起と同期させることで可能であることがわかった。そこで、この遅延光学系の設計と試作を行い、実働可能であることがわかった。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(34 results)
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[Presentation] 硫化サマリウムの光誘起非線形バンドシフトと価数転移2023
Author(s)
陳奕同, 中村拓人, 渡邉浩, 鈴木 剛, 任千慧, 劉珂成, Y. Zhong, 金井輝人, 板谷治郎, 辛埴, 岡崎浩三, 井村敬一郎, 鈴木博之, 佐藤憲昭, 木村真一
Organizer
第70回応用物理学会 春季学術講演会
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[Presentation] 時間分解X線散乱を用いたSmSの光誘起相転移ダイナミクスの観測2022
Author(s)
渡邊浩, 陳奕同, 中村拓人, 立川槙吾, 高橋龍之介, 和達大樹, 玉作賢治, 大沢仁志, 井村敬一郎, 鈴木博之, 佐藤憲昭, 木村真一
Organizer
日本物理学会2022年秋季大会
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[Presentation] Photo-Induced Band Structure Dynamics of SmS Revealed by TrARPES2022
Author(s)
Y. Chen, T. Nakamura, H. Watanabe, T. Suzuki, Q. Ren, K. Liu, Y. Zhong, T. Kanai, J. Itatani, S. Shin, K. Okazaki, K. Imura, H. S. Suzuki, N. K. Sato, S. Kimura
Organizer
The 22nd International Vacuum Congress
Int'l Joint Research
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