2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of radioisotope imaging technology of multi-elements in a plant body for agricultural science
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20H04465
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Research Institution | National Institutes for Quantum Science and Technology |
Principal Investigator |
河地 有木 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 放射線生物応用研究部, 上席研究員 (70414521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神谷 富裕 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (70370385)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | RIイメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究において開発してきたRIイメージング技術を用いて、植物栄養学分野の研究成果の発表について述べる。 特に量子科学技術研究開発機構から2023年1月にプレスリリースされ、新聞掲載された「干ばつを生き抜くイネの戦略~RIイメージング技術で初めて捉えた根の水分に対する応答~」は成功例の1つである。ここでは、干ばつ時に根がどのように水分を獲得するのか、根における炭素栄養の分配の仕組みからこれを解明するため、地中の根の構造を可視化するX線CT技術と、植物体内の栄養元素の動きを可視化する植物ポジトロンイメージング技術とを融合し、地中の根の機能を探る新たなRIイメージング技術を開発した。これを用いた結果、干ばつ下では地中深くに存在する水分を求めて下方向に伸びる根に栄養を分配するのに対し、土壌中の水分が増えると地表近くの横方向に展開する根に分配することが解り、水分状況に応じて栄養の分配先を選択的に素早く切り替えるという仕組みを持つ、イネの耐干ばつメカニズムの一端が明らかになった。本研究で開発した「多様な体内元素のあらゆる動態を可視化するための植物RIイメージング技術」は、多様な環境変化に適応する植物の生存戦略を詳細に解明する強力なツールだと結論づけた。その他、イネの洪水耐性メカニズムの解明のため、RIガスとこれをイメージングする技術を開発し、ガスの体内長距離輸送は分圧による単純拡散現象であることを明らかにした成果、ライブオートラジオグラフィー開発による大麦の鉄輸送動態に関する成果が挙げられた。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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