2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of deep-tissue super-resolution imaging using the second near-infrared window and its application to regenerative medicine
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20H04503
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
新岡 宏彦 大阪大学, データビリティフロンティア機構, 特任准教授(常勤) (70552074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 真仁 大阪大学, 工学研究科, 特任准教授(常勤) (90648221)
古川 太一 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 助教 (70749043)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 超解像顕微鏡 / 生体深部イメージング / 近赤外第二領域 / 蛍光プローブ / 再生医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
生体深部にて超解像イメージングを実現するために新規レーザー走査顕微鏡の作製を行った。必要な特注レーザー光源の選定と発注、その他必要な光学素子類の選定と発注、納品された光源と光学部品を用いてレーザー走査顕微鏡の組み立てまでを行った。また、特注レーザーが納品される前に別途レーザー光源を用いた予備実験を行い、超解像イメージングが可能であることを示す実験データを得た。以下に示す第二近赤外領域の光で観察可能な蛍光プローブのイメージングに成功した。特注レーザー光源を用いることでより高空間分解能な観察が可能となる。本データを用いて特許出願を行った。 近赤外第二領域の光を用いたイメージングを実現するため、NaYF4を母材とした希土類添加蛍光プローブの開発を行った。波長800 nm励起で1050から1000 nm領域の発光を呈するNaYF4:Ndのナノ粒子蛍光プローブと、915 nm もしくは980 nm励起で1030 nm発光を呈するNaYF4:Ybのナノ粒子蛍光プローブを作製した。それぞれの蛍光プローブは水中で分散させることができ、平均粒径は50 nm以下で調整可能であるため、エンドサイトーシスで細胞内に取り込ませることが可能である。添加する希土類イオンの濃度を調整することで蛍光プローブの高輝度化を行い、蛍光イメージングに適した希土類イオン濃度を決定した。さらなる高輝度化を目指し、同材料を用いてコアシェル化蛍光プローブの作製に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の流行により、レーザー光源類などの物品購入が遅れてしまったことや、実験日数を確保できなかったことが原因でやや遅れている。特注光源を用いたレーザー走査顕微鏡の作製と近赤外第二領域で蛍光を発するNaYF4を母材とした希土類添加蛍光プローブの作製と高輝度化までは順調に進んだ。
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Strategy for Future Research Activity |
生体深部にて超解像観察を実現するための顕微鏡を完成させ、蛍光プローブのみを用いた観察、二次元培養細胞に蛍光プローブを導入した試料の観察、イントラリピッドなど生体模倣材料を用いた深部観察、スフェロイドなどの再生医療用の細胞組織の観察、マウスなどに細胞組織材料を移植して観察を行う。これらの実験は全て本研究で開発した蛍光プローブを用いて行う。このとき、励起光強度や励起パルスのタイミング制御などのパラメータ調整を行い、空間分解能との関係を調査する。また、細胞試料を用いて、励起パルスレーザーが細胞へ与える光ダメージを検討する。
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Research Products
(1 results)