2022 Fiscal Year Annual Research Report
Ultra-sensitive and rapid cancer testing technique based on fiber-type amplification
Project/Area Number |
20H04514
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
山口 昌樹 信州大学, 学術研究院繊維学系, 教授 (50272638)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小泉 知展 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (20273097)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | バイオセンサ / がん / 超短パルスレーザー / 信号増幅 / サイトカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,超短パルスレーザーでガラスファイバー束表面に機能的テクスチャを付与するナノ/マイクロ加工技術を用い,検出部を3次元空間化して反応面積を増大しつつ親水化することで,1 pg/mL の超高感度化と,数分以内の迅速分析を達成する革新的な増幅法の原理・製造方法を構築する。この新技術で血液採取後の血中細胞の分泌・代謝や遊離物質との結合によるマーカー分子の濃度変動を防ぎ,がんマーカーの感度・特異性を最大限に引き出すことで,超高感度の迅速検体検査技術を創製する。本年度は,下記の研究に取り組んだ。 1. サイトカインセンサの開発 前年度に続き,試作したバイオセンサで,インターロイキン-6 (IL-6) の感度検証を実施した。試作したファイバー状反応部は,従来の2次元反応部に比べ,8.7倍の感度であることを示した。また,センサ廃液の除去には,遠心法の採用が効果的であることを示した。 2. がんマーカー分子の高感度・迅速分析の臨床的意義の解明 健常被検者14名の血漿を採取し,そのIL-6濃度を経時的に複数回分析することで血中細胞や遊離物質の分泌,代謝,結合によるマーカー分子への影響を検証した。血漿 IL-6 濃度と白血球数の相関係数は 0.605 から 0.554 の範囲を示し,他の細胞タイプよりも高かった。また,IL-6 の平均値は経時的に 2 pg/mL 未満であることを同定し,試作したバイオセンサの検出感度は血漿サイトカイン分析に十分であることを示すことができた。以上により,空間増幅法を用いたバイオセンサ開発のめどをつけることができた。また,本年度の成果は,レーザー分野,生体医工学分野を中心に国内外の雑誌論文1編,学会発表4件等で報告した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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