2020 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20H04545
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
芳賀 洋一 東北大学, 医工学研究科, 教授 (00282096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
明石 真 山口大学, 時間学研究所, 教授 (30398119)
鶴岡 典子 東北大学, 工学研究科, 助教 (70757632)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 細胞 / 吸引 / 切離 / タンパク質 / RNA / 低侵襲 / カテーテル / 内視鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,①低侵襲医療機器に搭載可能な極低侵襲にRNA,細胞を採取する機器の基礎開発,②動物実験による開発した機器を用いた体内局所から採取した細胞の分析評価,③細胞デリバリーデバイスとシステムの提案および試作評価,を行う. 当該年度は,部位ごとの各手法の提案と,その提案に基づき細胞組織を一定時間ごとに分離する機器の設計と開発を行った.具体的には血液のような細胞を含む液体の一定時間ごとの採取のための手法と機器について,脳組織のように機器の刺入と吸引を用いることで細胞組織の分離と採取を一定時間ごとに行う手法と機器について,さらに肝臓や腎臓の様な充実性臓器および粘膜組織のように切離に代表される物理的な組織への働きかけによる分離・採取を行うそれぞれの部位における手法と機器について設計を行った.できるだけ共通の手法と機器設計にすることを念頭に手法の提案と設計を行うことで研究開発が多様化し過ぎて分散しないようにしている.補助手段における超音波を用いる方法として体外に置いた超音波素子からシャフトを通して体内へ超音波を伝搬する手法の他,鉗子類似の機器設計の際に組織と接触する可動パーツ近くに超音波素子を配置する手法を合わせて検討した.また,各種組織を模したモデルを用いた評価に備えて準備を行った.試作評価において新型コロナウイルス感染対応に伴い,研究実施に対し充分な時間を確保できなかったため,当初の予定から,やや遅れている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染対応に伴い,研究実施に対し充分な時間を確保できなかったため,当初の予定から,やや遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
低侵襲医療機器に搭載可能な極低侵襲にRNA,細胞を採取する機器の基礎開発に基づき,特定の細胞組織から分泌直後のタンパク質,RNAを含むエクソソームを吸引採取するシステムとする.さらに,現在までの生細胞採取デバイス開発研究の経験を活かし,細胞を組織から切離するデバイス,および細胞を一定時間ごとに分離する手法の開発を主に行う.各種組織を模したサンプルを用いて評価を行うとともに補助手段として超音波照射を用いる.充分な強度の超音波を,体内局所に挿入したデバイスの先端に伝えるため,体外に超音波トランスデューサを置き,剛性のあるチューブに超音波を伝達させ先端で細胞を組織から分離するシステムと,チューブに代えて充実性のロッドを用いて超音波を伝達させ別途の吸引システムを組み合わせて細胞採取する構成を設計,試作評価する.吸引システムとの組み合わせは,少しでも侵襲を減らすため,変形機能を有したものも検討する. また,細胞デリバリーデバイスとシステムの提案および試作評価,として,細胞を数十~数百個レベルで取り扱い,体内局所に配置するデバイスの開発に着手する.
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