2020 Fiscal Year Annual Research Report
Unraveling the principles of microbiota function for rationally-designed biotherapeutics
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20H05627
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
本田 賢也 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (60334231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成島 聖子 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 上級研究員 (80578336) [Withdrawn]
Li Youxian 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 基礎科学特別研究員 (20840185)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2026-03-31
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Keywords | 腸内細菌 / 大腸がん / 代謝疾患 / 百寿 / ワクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
1.免疫疾患・ワクチン、2.多剤耐性菌感染、3.代謝疾患、4.がん、5.健康長寿、に焦点をあてて、常在細菌叢のなかでどの細菌メンバーが、どのような宿主細胞集団に影響を与えるのかを明らかにする事を目的として研究を進めた。 1. 免疫疾患・ワクチン:SARS-CoV2に対する抗体応答・ワクチンレスポンスを増強できる腸内細菌株の同定を目指した。そのためSARS-CoV2回復者の便と血清の収集を開始した。 2. 抗生物質耐性菌:健常者の便サンプルから、抗生物質耐性菌クレブシエラ菌に対して腸管定着除去に働く有益な細菌18菌株を同定した。 3. 代謝疾患:低タンパク食によって、白色脂肪組織において、UCP-1陽性Beige細胞を強力に誘導することを見出したが、それが腸内細菌を介していることがわかった。 4. がん:大腸がん外科的切除標本の上皮層から単離した19菌株が、無菌APCf/f x KrasLSL-G12D x Villin-CreERT2マウスに投与すると大腸腫瘍を誘導することを見いだした。 5. 健康長寿:百寿者の便サンプルから3-oxo-LCAやallo-iso-LCAといった特殊な胆汁酸を代謝合成する細菌を同定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1. 免疫疾患・ワクチン:SARS-CoV2に対する抗体応答・ワクチンレスポンスを増強できる腸内細菌株の同定を目指した。そのため、SARS-CoV2回復者の便と血清を収集した。2. 抗生物質耐性菌:健常者の便サンプルから、抗生物質多剤耐性菌クレブシエラ菌に対して腸管定着防御・除去に働く有益な細菌として、37菌株を分離し、18菌株に絞り込んだ。3. 代謝疾患:低タンパク食によって、白色脂肪組織において、UCP-1陽性Beige細胞を強力に誘導することを見出したが、それが腸内細菌を介してことがわかった。4. がん:大腸がん外科的切除標本の上皮層から単離した40菌株の内、19菌株が、無菌APCf/f x KrasLSL-G12D x Villin-CreERT2マウスに投与すると大腸腫瘍を誘導できることを見いだした。 5. 健康長寿:百寿者の便サンプルから3-oxo-LCAやallo-iso-LCAといった特殊な胆汁酸を代謝合成する細菌を同定した。 以上、1.ワクチン応答を増強する細菌同定は、ポスドクの来日の遅れによって開始が遅れたが、そのほかは概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
1. ワクチンレスポンス: SARS-CoV2に対する抗体応答・ワクチンレスポンスを増強できる腸内細菌株の同定を目指す。そのためSARS-CoV2回復者の便と血清を収集する。2. 抗生物質耐性菌: 健常者の便サンプルから、抗生物質多剤耐性菌クレブシエラ菌に対して腸管定着防御に働く18菌株を同定したので、そのメカニズムを明らかにする。3. 代謝疾患:腸内細菌が低タンパクによるBeige誘導を媒介することが分かったので、責任細菌叢を同定する。4. がん: APCf/f x KrasLSL-G12D x Cdx2-CreERT2マウスにおいて大腸腫瘍を誘導する菌株をを更に絞り込む。5. 健康長寿: 3-oxo-LCAやallo-iso-LCA産生菌を分離し、更にその責任遺伝子を明らかにする。
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