2020 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20J00024
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
田森 宥好 北海道大学, 理学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | 極小表現 / A型 / 簡約群 / L関数 / 周期 |
Outline of Annual Research Achievements |
A型でない実単純Lie群の極小表現とは、Gの無限次元認容表現の中で「最も小さい」表現であり、既約ユニタリ表現の構成要素となる表現だと考えられている。A型の実単純Lie群に対しては極小表現に相当する概念は今までに与えられていなかったが、それに対応する概念を考え構成と分類を与える、という研究成果の論文が出版された。極小表現の分類結果とは異なり、A型の群Gに対して極小表現の類似が連続的に存在したり、離散的に存在したりと異なる振る舞いをする。 非アルキメデス局所体上の準分裂な連結簡約群の不分岐L関数の、ある有限次元空間へのHecke作用の固有多項式を用いた新しい表示を得た(大井雅雄氏、坂本龍太郎氏と共同)。今までに得られていた分裂な群に対する結果を岩堀-Hecke環を用いた証明に書き直し、準分裂な場合へと一般化している。論文は投稿中である。 (G,H)を対称対(GL(n,H),GL(n,C))または(GL(2n,R),GL(n,C))とする(ここでHは四元数環、Cは複素数体、Rは実数体とする)。Gの滑らかで緩増加な既約認容Frechet表現のH-線形周期の空間が零にならないための必要条件を表現のLパラメータとルート数の言葉で与え、アルキメデス局所体でのPrasadとTakloo-BIghashの予想の類似を示した(鈴木美裕氏と共同)。非アルキメデス局書体の場合に知られている証明とは異なり、証明ではGの旗多様体の各H-軌道が主系列表現のホモロジーに与える影響を考える。投稿用の論文は執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本来の研究目的である実簡約群の表現論における極小表現についての研究以外にも、p進簡約群の表現論に関連する研究成果を得ることができているため。
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Strategy for Future Research Activity |
極小表現の構成に関する論文と、「研究実績の概要」で述べた線形周期に関する論文を完成させ、発表する。
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