2022 Fiscal Year Annual Research Report
Elderly Employment and Health: Research on Mechanisms and Impacts on Society
Project/Area Number |
20J00394
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Research Fellow |
岡本 翔平 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | 健康の社会的決定要因 / 退職 / 健康 / Healthy ageing / 経済学 / 社会政策 / 老年学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、退職が健康に与える影響を評価することを主な目的としており、本年度は大きく分けると2つの成果が得られた。第一に、本研究の主な成果は、老年学分野のトップジャーナルである、Journals of Gerontology: Series Bに原著論文として採択された。本論文では、「日本家計パネル調査」を利用し、最長2004年から2019年の期間において、55歳以上の男性を対象とし、退職が健康状態、健康行動、心理的ウェルビーイング、余暇活動等に与える因果効果を、二段階最小二乗法・固定効果モデルにより推計した。分析の結果、退職後には、特に心理的ウェルビーイングや一部の健康行動・余暇活動が改善することが認められた。しかし、退職数年後には、これらの改善効果は認められなかった一方で、健康行動(e.g. 運動など)の改善は継続的に認められた。これらの改善は、特に、高所得グループにおいて確認された。また、退職後は、会社の定期健康診断を受けなくなるためか、健康診断の受診確率が低下することが明らかになった。第二に、退職期間・健康な期間が延びることによる経済効果を推計するために、上記のデータに加え、「長寿社会における中高年者の暮らし方の調査」を分析した。Healthy ageingの経済的便益として、functional limitationによって、どの程度の生産性損失、医療費・介護費用が発生しているかを分析し、Health Economics Review誌に採択された。今後の課題として、データの整備が挙げられる。公的統計の個票データの整備状況やアクセスの困難さに加えて、我が国には、多様な関心事項を分析できるような、大規模な全国代表標本によるパネルデータが限られている。したがって、研究を通じて、我が国の政策をより良いものとするためにも、データの整備は急務である。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)