2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of functional-renormalization-group aided density functional theory as a novel method for many-body systems
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20J00644
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
横田 猛 東京大学, 物性研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | 汎関数くりこみ群 / 密度汎関数理論 / 電子系 / 超流動 / 古典液体 / 多体問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
密度汎関数理論(DFT)におけるエネルギー密度汎関数の微視的構築を目指し、汎関数くりこみ群に基づいた密度汎関数理論(FRG-DFT)を発展させた。まず今年度はDFTがよく用いられる系の一つである3次元電子系でのFRG-DFTの計算を達成した。具体的には、FRG-DFTにより一様電子ガスの相関エネルギーを密度に対して細かく計算し、それにより局所密度近似におけるエネルギー密度汎関数を経験的なフィッティングパラメータ無しで決定した。また、この汎関数を貴ガス原子の基底状態計算に用い、従来の局所密度近似の汎関数に並ぶ精度を得ることに成功した。 また、物性系・原子核系をはじめとした系で起こる超伝導・超流動系への応用を目的としてFRG-DFTをそれらの系へ応用するための定式化をまとめた。BCS理論といった基本的な理論との関係を明らかにし、それに対する補正項を取り入れるための道筋をつけた。 さらに、FRG-DFTを古典統計系に応用し、古典液体におけるFRG-DFTを開発した。従来の古典液体に対するくりこみ群的手法は相互作用の斥力の効果を取り入れるために参照系を必要としたが、本研究ではキャビティ分布関数を用いて定式化することでそのような参照系を用いずに斥力を取り入れた。開発した手法を厳密に解ける1次元の古典液体の模型へ応用し、積分方程式法など従来の手法と比較して、自由エネルギーや2粒子分布関数などに対して精度の良い結果を得た。 本年度の研究を通じて、FRG-DFTを現実的な系で用いることができる手法へと大きく近づけた。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(4 results)