2021 Fiscal Year Annual Research Report
成人T細胞白血病リンパ腫の新規治療戦略開発に向けた分子病態解明
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20J00897
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
杉尾 健志 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | 成人T細胞白血病リンパ腫 / 微小環境 / イメージングマスサイトメトリー / 血漿中核酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
ATLLの腫瘍組織の遺伝子発現解析を20症例追加して行い、微小環境関連の遺伝子発現解析による分類と予後層別化の検証を行った。 予後不良型に対し、BIRC5阻害薬が奏効することをT細胞リンパ腫のPDXを用いて証明した。 多次元イメージングサイトメトリー解析の結果、同一腫瘍組織内の微小環境の不均一性が大きく、体内の腫瘍全体の包括的評価が必要であると考えた。そこで、血漿中核酸を用いて体内腫瘍組織の包括的評価の系の確立のため、血漿中核酸解析の世界的権威であるスタンフォード大学Ash Alizadeh研究室にコンタクトをとった。2021年9月より同研究室に出張し、血漿中核酸を用いたATLL関連遺伝子変異解析、免疫細胞関連遺伝子発現解析、TCRレパトア解析に使用するハイブリダイゼーションプローブの開発を行った。ATLL2症例を含む末梢性T細胞リンパ腫68症例を解析し、血漿中変異遺伝子の量が、臨床経過と相関することを同定した。断片化した血漿中核酸を用いたTCRレパトア解析に最適化した解析パイプラインの開発も同時に行った。健常人末梢血単核球の全ゲノムシークエンスデータの再解析を行い、T細胞総量推定のプローブ設計を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多次元イメージングサイトメトリー解析の結果を受けて、研究計画を大きく転換させる決断をした。 そのため、微小環境を再現したATLLのオルガノイドモデル作成が完了しなかった。9月に渡米した後に、血漿中RNAから免疫細胞関連遺伝子発現、TCRレパトアの解析を行うプローブ、血漿中DNAからATLL変異遺伝子を解析するプローブの作成を完了させた。渡米後の成果は当初の予定をはるかに上回るものであった。出張先研究室は、微小環境を再現したリンパ腫オルガノイドモデルの作成を行っており、こちらに関しても今後大きな進展が見込まれる。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度で作成したプローブの検証実験を行い、解析系を確立する。アグレッシブATLLの観察研究にて収集した、ATLL60症例の治療前後の血漿検体を解析する。HTLV-1キャリアのATLL発症前検体を解析し、ATLL発症に関わる免疫動態の変化に関しても解析する。
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Research Products
(9 results)