2020 Fiscal Year Annual Research Report
微小器官でのエピゲノム解析系を用いた植物生殖系列の確立の解明
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20J01486
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
肥後 あすか 名古屋大学, トランスフォーマティブ生命分子研究所, 特任助教
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | エピゲノム動態 / 茎頂分裂組織 / 生殖 / イネ |
Outline of Annual Research Achievements |
エピゲノムに関する変異は配偶子形成・受精・胚発生などに異常をきたすことから、有性生殖の成功にはエピゲノムの制御が重要であると言える。植物の生殖細胞の分化過程では、DNA メチル化がダイナミックに変化することが知られている。しかし、CG メチル化はゲノムインプリンティングなど有性生殖における機能が分かりつつある一方で、CHH メチル化は、特徴的な動態を示すにも関わらず、その機能は不明である、DNA メチル化とヒストン修飾は相互に作用して、クロマチン構造や転写因子の標的への結合能の制御に関与することがわかってきた。植物の生殖細胞の分化過程の本質を理解するためには、DNA メチル化・ヒストン修飾-クロマチン構造-遺伝子発現の関係を明らかにする必要があると考えられる。そこで、本研究課題では、微量試料でのエピゲノム解析の新規技術を植物の発生学に導入し、花成から生殖細胞分化までのDNA メチル化およびヒストン修飾の動態を解析し、その遺伝子発現に対する影響を明らかにすることで、植物の生殖細胞の分化過程の本質を理解することを研究の目的とした。今年度は、Post Bisulfite Adaptor Tagging (PBAT)法を用いて、単離したイネの茎頂分裂組織のDNAメチル化動体を花成の前と後で比較して明らかとなった、成果を論文として公表した。PBAT法により明らかとなったDNAメチル化動体をより時空間的に高解像度で解析するために、CG・CHG・CHHメチル化率を可視化できるイネ形質転換体の作成を行った。また、微小器官である単離したイネの茎頂分裂組織でのヒストン就職状態を解析するために、ChIL-seq法の条件検討を行ない、スライドガラス上で単離した組織の内部まで抗原抗体反応を行う条件を見いだした。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(2 results)