2020 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of dysphagia based on morphological and dynamic analysis of cervicofacial structures in videofluorography
Project/Area Number |
20J10293
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
藤中 彩乃 筑波大学, システム情報工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | 嚥下時X線透視動画 / 嚥下障害 / 頸椎椎間板 / マルチチャンネル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
嚥下障害のメカニズムを解明するために,嚥下中のあらゆる頭頸部構造物の形態,動態を解析する必要があった.本研究では,嚥下時X線透視動画(VF)に主成分分析やディープラーニング(DL)を適用することで,頭頸部構造物の一種である頸椎椎間板の形態解析を行った.はじめに,頸椎固定術術前患者群(患者群)19症例と頸椎疾患のない実験参加者群(正常群)39症例のVFから医師が椎間板の領域を手動で抽出し,主成分分析を用いて椎間板の直径や厚みなどの特徴量を算出した.実験で用いた7つの特徴量全てにおいて,患者群の平均値が正常群の平均値より大きい値となり,患者群の椎間板の形状が正常群より不整であることが示された.次に,領域抽出を自動化して大規模な形態解析を行うために,DLを用いた抽出手法を提案した.画像コントラストが小さく周囲との境界が不明瞭な椎間板を正確に抽出するために,既存のDLに研究代表者の独自技術であるマルチチャンネル化(MC)を組み合わせた.8ビットの濃淡画像であるVFの各フレーム画像にM種類の画像処理フィルタを並列に適用し,M種類の特徴画像を生成する.N種類を選択し,マルチチャンネル化画像(MC画像)と呼ばれる多チャンネル画像の各チャンネルに保存する.MC画像にDLを適用し,椎間板の領域を抽出する.焼きなまし法を用いて,椎間板の抽出精度が最大となるN種類の特徴画像の組合せを求める.原画像を入力した場合と比較して,MCで得られた最適な特徴画像の組合せをDLに入力した際の椎間板の抽出精度が向上した.最も良い性能で,MCなしで画素単位のF値が80.3%であったものをMCで81.3%に有意に向上させた.したがって,MCで椎間板の特徴を強調することで,より正確な形態解析を行うことができた.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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