2020 Fiscal Year Annual Research Report
配糖体型モノテルペノイドインドールアルカロイドの生合成を模倣した集団的全合成研究
Project/Area Number |
20J10488
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
楽満 憲太 熊本大学, 自然科学教育部, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | セコロガニン / モノテルペノイドインドールアルカロイド / 集団的全合成 / 生合成模擬的合成 / 不斉有機触媒 / 5-カルボキシストリクトシジン / ルベニン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は高等植物から見出される配糖体型モノテルペノイドインドールアルカロイド類の生合成を模倣する集団的全合成および医薬品化学への展開を目的としている。本アルカロイド生合成の起源化合物に位置づけられるセコロガニンに着目し、この分子の世界初となる全合成を完了した。鍵骨格構築には、有機触媒型の不斉マイケル付加/福山還元反応を連続的に用いており、一挙に光学活性なジヒドロピラン環を構築した。本マイケル付加反応では、セコロガニンの有する立体を得るべく、通常とは異なるジアステレオ選択性の発現に成功した。加えて、基質側鎖の立体的嵩高さに依存する新規性の高い遷移状態を提案した。本全合成はすべての段階がマルチグラムスケールで進行することを確認しており、モノテルペノイドインドールアルカロイドの生合成起源化合物であるセコロガニンおよびその合成等価体の量的供給が確立された。加えて、得られたセコロガニンとトリプトファンを基質とする生合成模擬的なPictet-Spengler反応により、モノテルペノイドインドールアルカロイド類の共通中間体の一つとされる5-ストリクトシジンの全合成に成功した。また、生合成において5-カルボキシストリクトシジンから派生され、7員環を含む6つの連続する縮環骨格を有するルベニンの全合成も完了した。セコロガニン、5-カルボキシストリクトシジンおよびルベニンの全合成は論文として発表した(Chemistry-A European Journal)。現在、合成した化合物の生物活性スクリーニングおよび他の配糖体型モノテルペノイドインドールアルカロイドの全合成を行っており、その後、論文として発表する予定である。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(3 results)