2021 Fiscal Year Annual Research Report
Efficient Asymmetric Transformation of Esters using Zwitterionic Catalysts
Project/Area Number |
20J10950
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
若藤 空大 九州大学, 理学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | 相間移動触媒 / 不斉加アルコール分解 / 動的速度論分割 / アズラクトン / アミノ酸エステル / 配座探索 |
Outline of Annual Research Achievements |
不斉有機分子触媒を用いたエステル類の効率的不斉変換法開発のため、キラル相間移動触媒を用いたアズラクトン類の不斉加アルコール分解反応の開発を行った。アズラクトン類のa位置換基検討では1級から3級のアルキル置換基について検討を行ったところ、t-Bu基等の立体的にかさ高い置換基にて最大98.5:1.5 erの高い立体選択性で目的物を得られることが明らかとなった。次に、アルコール類の基質適用範囲を検討したところベンジルアルコールや置換ベンジルアルコールにておおむね高い収率と良好な立体選択性で目的物が得られることが分かった。特に、2,4,6-トリメチルベンジルアルコールといったフェニル基上の2位に置換基を有するアルコールでは立体選択性の向上が見られた一方で、4-トリフルオロメチルベンジルアルコールのように電子吸引性の置換基を持つアルコールでは立体選択性の大幅な低下が確認された。また、ベンジルアルコールのように疎水性のアルコールを用いた場合には従来の液/液二相系での反応にて目的物を中程度から高い収率で得ることができていたが、メタノールのような水溶性アルコールでは二相の混和が原因と考えられる収率の大幅な低下が見られた。そこで、塩基水溶液の代替として固体塩基を用いることで水溶性アルコールについても適用が可能となった。本反応の反応機構解析として、4位置換ベンジルアルコール類についてHammettプロットを作成し、置換基定数と立体選択性の相間について調査したところ直線関係にあることが明らかとなった。最後に、本反応の立体選択性発現機構解明のため福岡工業大学蒲池教授との共同研究を行い、反応の遷移状態構造の配座探索、DFT計算を行うことで有力な遷移状態構造を得ることに成功し、水素結合やp-pスタッキングといった非共有結合性の相互作用が立体選択性に大きな影響を与えていることが示唆された。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)