2020 Fiscal Year Annual Research Report
DNAとペプチドからなる新規多重成分ナノバイオ材料の創製と再生医療への応用
Project/Area Number |
20J11206
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
東 小百合 岐阜大学, 連合創薬医療情報研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
|
Keywords | 生体分子 / 自己集合 / self-sorting / DNAナノ構造体 / 生体材料 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまでに、自己集合することで球状のDNAマイクロスフェアを構築する3種類のオリゴDNAと、自己集合性ペプチドの末端に二糖を持つグリコペプチド (GP) という分子を一つの溶液内で混ぜ、両者の自己集合を同時にかけることで新たなハイブリットナノ材料の構築に成功してきた。詳細な検証の結果、このハイブリット材料は分子レベルおよび構造体レベルでself-sorting (自己識別) 現象が起きていることが判明した。この研究成果を基に、生体適合性が高く機能的な生体材料の開発に着手することにした。 我々は、DNAとGPのself-sorting分子ペアを用いてさらに特徴的なハイブリットナノ材料の探索を行った。 我々は、GP超分子構造体との新たなDNAナノ構造体ペアとして、5種類のオリゴDNAから成るDNA tile-nanotubeを用いた。DNA tile-nanotubeは、球状を成すDNA microsphereと比較し、DNA構造体密度 (リン酸アニオン密度) が高く、また、平面シート状をとることから表面に多数のリン酸アニオンを提示できると考えられる。実際にそれらを蛍光顕微鏡を用いて観察することで、一つの溶液内でそれら超分子構造体はself-sorting現象によって新たな統合的超構造体となることを見出した。これは過去の知見から糖の水酸基とリン酸アニオンは水素結合によって相互作用していることに起因すると考えられる。さらに我々は、その統合的超構造体の多段階自己集合プロセスについて、超分子構造体への刺激添加とreal-timeイメージングを組み合わせることで明らかにした。我々の発見は、DNAとペプチド誘導体のself-sorting現象を基にしたハイブリットナノ材料の拡張に繋がり、それは用途に合わせた機能的バイオナノ材料の開発を促進するものと考えている。
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|