2021 Fiscal Year Annual Research Report
環境宇宙線ミュオンの低エネルギー成分を用いた非破壊探査
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20J12404
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐藤 光流 九州大学, 総合理工学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | 宇宙線ミュオン / 検出器開発 / 放射線計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
ベルギーのルーヴァン・カトリック大学にて、ミュオン検出器の開発を行なった。プラスチックシンチレータバーを16本並べたものを1層とし、X方向とY方向に2層設置する。この2層で飛来したミュオンの位置を特定する。同様にもう2層を130 cm離れた位置に設置し、飛来したミュオンの天頂角を特定する。また、上部の2層と下部の2層の飛行時間を計測することで、エネルギーを導出することができる。ベルギーでは、このそれぞれのプラスチックシンチレータの電圧、ゲイン、ディスクリミネータの閾値の設定を行い、それぞれの最適値を決定した。その最適値を用いてミュオンのテスト計測を行った。 また、帰国後はこれまで自身の開発した検出器FAMESで計測したデータの解析手法を改良し、より精度の高いデータを取得した。FAMESは、低エネルギーミュオン検出器であり、3つのプラスチックシンチレータから構成されている。これまで、最低約20MeVから、最高約300MeVまでのエネルギー領域のミュオンのスペクトルを取得してきた。これまでは、立方体の主検出器と上部に設置した薄い検出器の2つを用いてΔE-E計測を用い、取得したデータを二次元ヒストグラムにしバナナカットを行なうことで宇宙線ミュオンと宇宙線電子を弁別していたが、二次元ヒストグラムを任意のエネルギー領域でスライスしてフィッティングを行うことで、それぞれの染み出しを考慮し、より正確なデータを取得することに成功した。得られた結果を博士論文にまとめた。さらに、Journal of Instrumentation にて論文を投稿した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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