2020 Fiscal Year Annual Research Report
直接的分子変換法を駆使した含フッ素ドナーアクセプター有機半導体の簡便合成法
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20J12649
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
公文 達也 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | コバルト触媒 / 触媒反応 / 環化反応 / フッ化水素 / フルオロアルキル基含有 / イソキノリン / ピリジン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、『エネルギー変換デバイスを志向した、含フッ素ヘキサベンゾコロネンをコア部に有する新規なドナーアクセプター有機分子の合成』を目的としている。研究内容は、[1]鍵反応(フルオロアルキル基含有不飽和化合物のフッ化水素化反応・コバルト触媒を使用した環化反応)の条件検討、[2]標的分子の合成・物性評価、及び、[3]評価結果を基に、高効率な変換効率を可能とする分子の再設計および合成、より構成されている。 研究員は、本年度において、[1]鍵反応の条件検討に取り組み、一定の研究の進展があったと認められる。フルオロアルキル基含有不飽和化合物のフッ化水素化においては、モデル基質としてフルオロアルキル基含有アルキンを使用し、良好な収率でフッ化水素化が進行する反応条件を見出した。また、コバルト触媒を使用した環骨格構築法については、フルオロアルキル基含有インデノール骨格の構築、フルオロアルキル基含有ピリジン骨格の構築、フルオロアルキル基含有イソキノリノン骨格の構築、などを学術誌へ発表しており、コバルト触媒を使用する事で、様々なフルオロアルキル基含有環状化合物の合成が可能であることを明らかにした。これらの結果は、本来の標的分子の鍵中間体であるフルオロアルキル基含有ヘキサフェニルベンゼン誘導体の合成において、コバルトが良好な金属触媒となり得る事を示唆する。 一方で、[2]以降の標的分子の合成は完遂できておらず、期待ほどの進展があったとは言い難いが、目標達成に大きく近づいたと考えられる。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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