2021 Fiscal Year Annual Research Report
職場における感謝法プログラムの開発とその効果検討: クラスター無作為化比較試験
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20J12721
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
駒瀬 優 東京大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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Keywords | 産業精神保健 / ワーク・エンゲイジメント / 感謝 / ポジティブ心理学 / メンタルヘルス |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は下記5つの研究を行った。 A. 職場で、他者から感謝をされること (被感謝) と、ワーク・エンゲイジメント (以下WE) との関連についての横断研究を実施し、被感謝とWEが有意に関連することが示された。研究成果は、英文学術雑誌に受理されている。 B. 労働者を対象にした感謝法の、メンタルヘルスにおける効果についての系統的レビューを実施した。研究の結果、労働者を対象に感謝法を提供することが、メンタルヘルス (抑うつ、不安、心理的ストレス反応) に一貫して効果的であることが示唆された。研究成果は、英文学術雑誌に受理されている。 C. 日本語版職場感謝尺度の予測的妥当性についての検討: 令和2年度に開発された職場感謝尺度が、1年後に関連する概念とどのように関連を持つかについては不明である。縦断調査を行い、データ収集が完了し、論文執筆を行っている。 D. 職場における感謝法プログラムの効果検討を行うために、72職場、1187名を対象にクラスター無作為比較試験を実施した。研究の結果、介入群は、対照群と比較して有意に心理的ストレス反応が改善することが示された。研究成果は、英文学術雑誌に投稿中である。 E. 2017年に、職場における感謝のマルチレベルモデルが提唱され、個人レベルの感謝 (労働者一人一人の感謝の感じやすさについての傾向) に加えて、組織レベルの感謝 (個人レベルの感謝について、組織内で合意形成がとられている状況) の重要性が指摘された。そこで、組織レベルの感謝の効果について検証するために、72職場1187名を対象にマルチレベル分析を行った。その結果、組織レベルの感謝はWEにおいて、有意な文脈効果があることが示された。研究成果は、英文学術雑誌に投稿中である。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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